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超短パルスレーザーを用いた多光子誘起周期構造の構築と解析

Research Project

Project/Area Number 17651067
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Nanomaterials/Nanobioscience
Research InstitutionKyoto Institute of Technology

Principal Investigator

坂井 亙  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 講師 (70263176)

Project Period (FY) 2005 – 2006
Project Status Completed (Fiscal Year 2006)
Budget Amount *help
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Keywordsフェムト秒 / 表面レリーフ格子 / レーザー誘起周期表面構造 / SRG / LIPPS / アブレーション / 多光子励起 / 表面構造 / 超短パルス / アゾ色素
Research Abstract

本研究は,有機高分子薄膜にフェムト秒レーザーを用いた多光子励起過程を利用して周期的な微細構造を構築し,さらに極微構造作製・解析システムを用いて形成された微細構造の光学的および分光学的な構造解析を行うことを目的とした.
表面構造の構築と確認として,既にナノ秒レーザーによって表面レリーフ格子(SRG)やレーザー誘起周期表面構造(LIPSS)の構築が確認されているアゾ色素含有高分子薄膜を,平坦なガラス基板上にスピンコーティングによって調製し,フェムト秒レーザー光(波長800nm,半値幅130fs,繰り返し周波数1kHz)を照射してLIPPS構造の形成を試みた.しかしレーザー強度を100mWまで変化させてもフィルム表面に変化が見られず,100mW以上においては表面破壊を生じた.このような閾値を示す破壊現象は,色素を全く含まない高分子フィルムやフォトレジスト材料についても同様な結果が得られた。そこで,電子スピン共鳴法により損傷部分の化学反応過程を検証したところ,高励起過程を通して生じたと考えられる有機ラジカル物質の生成を確認し,反応閾値を持つ"アブレーション"現象が起きてしまうことがわかった.本研究では,400nm以下の吸収帯を通した多光子励起過程による表面加工を期待したが,350nm-光子励起で見られるような構造形成過程が起こらないことがわかった。このようにナノ秒レーザーとは異なる光プロファイルが原因であることを探るために,(二光子)励起波長や励起強度がほぼ同じとなる条件下において,ナノまたはピコ秒レーザー励起に代えてフェムト秒励起を用い,他の光機能性高分子材料への適用を試みた。すると,色素含有高分子材料レーザー発振の邸閾値化や,Agイオン含有媒体のアブレーション的還元反応の発生,高分子光導電性材料の低光電流値化など,フェムト秒レーザー励起特有と思われる特異な現象が見いだされた。これらの実験結果は,超短パルス光励起において光吸収物質は,それぞれに固有の非常に限定的な光励起反応過程を経て特異な反応を起こしたと考えられ,表面構造構築が困難であったのは,特に励起状態からの熱的緩和がナノ・ピコ秒励起などとは全く異なったために,高分子鎖の移動現象を引き起こすことができなかったためではないかと考えられた。

Report

(2 results)
  • 2006 Annual Research Report
  • 2005 Annual Research Report

URL: 

Published: 2005-04-01   Modified: 2016-04-21  

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