微細探針を用いた走差型SQUID顕微鏡センシングコイルによる空間分解能向上の研究
Project/Area Number |
17651077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
岡安 悟 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (50354824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
掛谷 一弘 筑波大学, 数理物質科学研究科, 講師 (80302389)
小久保 伸人 九州大学, 高等教育総合開発研究センター, 助手 (80372340)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 走査型SQUTD顕微鏡 / 微細探針 / 空間分解能向上 / カンチレバー / マイクロマニピュレーター / ミアンダパターン / 走査型SQUID顕微鏡 |
Research Abstract |
走査型SQUID顕微鏡の空間分解能を向上するために、まずミクロンオーダーの微細探針の作製について検討を行った。本研究は年度途中からの採択であったため、ゼロから作製するのは時間的な余裕がなく、代替品を探すことになった。その結果、MFM(磁気力顕微鏡)に使われているカンチレバー(市販品)の先端部分が我々の目的に適していることがわかった。1個5千円程度と比較的安価であることから、これを用いた測定を行うこととした。 10ミクロン程度の探針を正確にピックアップコイル上に固定することが最大の問題となったが、生命科学で用いられているマイクロマニピュレーターを利用することで問題をクリアすることができた。こうして作製した専用ピックアップコイルを用いて空間分解能の測定を行った。測定にはSQUID顕微鏡に付属の専用ミアンダパターンを用いた。測定はa)ニオブ薄膜上の磁束量子観察、b)ミアンダパターンをそれぞれ測定し、標準のピックアップコイルの測定結果と比較した。その結果、次のようなことが明らかになった。 1.ピックアップコイル上に取り付けたカンチレバーが周囲の磁束を集めるため、未装着の標準ピックアップコイルより神門が大きくなる(オシロスコープの出力波形の比較で約3倍)。 2.そのため磁束量子のイメージ像は標準のものに比べ4倍に拡がったものとなる(標準では直径10μmの像として見える物が、カンチレバー付きでは40μmになる)。また磁束量子の測定データの絶対値がΦ0からずれてしまう。これについては現在原因を検討中である。 3.ミアンダパターンも実際は2.5μmのものが10μmになり、ほぼ4倍に拡がって観測される。カンチレバーを取り付けたことで磁束のレンズ効果のようなことが起こっていると考えられる。 この現象についてはまだ実験データが不足していると考えており、今後も系統的な実験データを測定し、空間分解能向上につなげたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)