シリコンナノシートをビルディングブロックとした新規光機能素子の研究
Project/Area Number |
17651079
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
|
Research Institution | Toyota Central R&D Lab., Inc. |
Principal Investigator |
中野 秀之 株式会社豊田中央研究所, 材料分野 二次電池第2研究室, 主任研究員 (10253113)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 昌彦 株式会社豊田中央研究所, 材料分野 有機材料基盤研究室, 主任研究員 (20394588)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | ナノシート / 層状シリコン / 量子サイズ効果 / コロイド結晶 / 自己組織化 / 蛍光 / 蛍光特性 |
Research Abstract |
本研究では、層状構造を有するZint1相シリサイドを単層にまで剥離することにより得られるシリコンナノシートをナノブロック単位に用いて、新規光エネルギー変換材料、省エネルギー電子デバイス、表示素子などを目指している。 18年度は、シリコンナノシートの有機化処理による機能化とその物性解明、およびコロイド粒子の規則配列について取り組んだ。シリコンナノシートの合成に関しては、層状ポリシラン(Hi_6H_6)を白金触媒下でアルケンとヒドロシリル化反応を行う事で、直鎖アルキル基でキャップされたシリコンナノシートがえられることを始めて見出した。得られたシートの構造は、XRD、TEM、XAFS、およびSpring-8を用いた面内回析、の分析によりバルクシリコンの(111)面と同じ構造の層の上下にポリエチレンと類似した構造のアルキル基が結合している事も明らかにした。 更に、このシートは、ヘキサンなどの有機溶媒に可溶である。この特徴を利用して、スピンコート法により、シリコンナノシートを製膜できることも見出した。 シリコンナノシートの光学特性の正確な把握、理解は本研究の目標達成のために不可欠であるため、本年度は蛍光特性評価を実施した。その結果、350nmの励起光に対して、430nm(2.9eV)に強い蛍光が観測され、量子サイズ効果を強くサポートする結果が得られた。シリコンナノシート表面に有機基を付加させたことで、有機溶媒に均一に分散する事が可能となり、従来にない新しいシリコンナノ材料が得られた結果の現象と捉えている。 一方、新規光機能素子作製のための基盤技術となるコロイド粒子の規則配列手法についても様々な検討を行った。従来の引き上げ法で得られるコロイド結晶には、無数の点欠陥や線欠陥が生じる問題があった。そこで、本研究では蒸発速度と粒子の対流を組み合わせたコロイド結晶作製セルを試作し、従来法と比較して欠陥が劇的に少ないコロイド結晶が得られる事を見出した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)