18世紀末革命期ナポリの女性作家デ・フォンセカ・ピーメンタルの文学と思想
Project/Area Number |
17652028
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
ヨーロッパ語系文学
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村松 真理子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (80262062)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
|
Keywords | イタリア文学 / イタリア語史 / ナポリ / ナポリ革命 / 18世紀思想 / エレオノーラ・デ・フォンセカ |
Research Abstract |
18年度は17年度に引き続き、ナポリでの資料収集と研究交流を行った。特にナポリ革命の中心的研究拠点である「イタリア哲学研究所」を訪ね、ガルガーノ教授はじめ、研究員との交流を深めたり、図書館所蔵書を閲覧したほか、当研究所の刊行した過去の研究書を入手することができたのは、大きな成果だった。一般書店からの入手困難な図書としては、当研究所が主体となった研究学会の成果をまとめたNapoli 1799 fra storia e storiografia(Anna Maria Rao監修)および、当研究所が刊行したデ・フォンセカのモノグラフとしてはじめて残存するテクストをまとめたLa vitaletteraria e politica di Eleonora De Fonseca Pimentel(Elena Urgnani監修)が特に重要で、今後日本のイタリア学の学会等にも紹介されるべきものであり、現在これらの著作を参照しながら当該分野の近年の研究紹介を主とする学会誌への投稿論文を執筆中である。18年度はこのほか、デ・フォンセカが実質的な主幹として発行した革命政府の新聞Il Monitore Napoletanoに関し、Benedetto Croceの古典的研究と、近年のMario Battagliniの研究(1999年)をめぐって、当時の背景と新聞本文の分析を中心とする、デ・フォンセカと当時のナポリ知識人層の言語論・大衆観についての研究に着手した。今後は、本科学研究費補助金によって収集した資料や研究交流の成果をもとに、イタリアでの研究動向や研究機関の日本での紹介とともに、イタリア・ヨーロッパの近代史研究に欠かせぬ視点を提供するナポリの1799年革命とそれにいたる18世紀の文化・思想史の研究として発展させ、従来のテーマであるイタリアにおける言語論、テクスト論につなげていきたい。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)