Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2007: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Research Abstract |
日韓の保育者が,暗黙的に抱えている実践的知識や信条を,語るという口頭による行為だけではなく,ビデオ撮影、編集という視覚的方法によって明示化することができるのかどうかを検証することを目的とした本研究は,その最終年度の成果として主に以下の結果を得た。 ※保育者が撮影及び編集を行うことによって,実践展開の流れ,文脈、背景を理解し,一人一人の子どもに具体的に援用しようとする(明日の保育への即効性)姿勢が見られた。また,ビデオにおさめられた実践を他の保育者と共に視聴することによって,保育活動における文脈、背景を読み取ろうとし,他者に語ることで自己の保育観や保育者像の確認する傾向が伺えた。 ※特に,編集を行う作業にあたって,ベテラン保育者は,子ども達が抱えているこれまでの課題や興味関心が見えており(昨日までの保育の流れがつかめている、つかめるようになっていく),次に何が起こるかの予測を立てながら(保育への見通しが立つ、立てられるようになる)保育活動にあたっていることが明示された。 記述や口述データを経験年数の差異によって見てみたが,その語彙量や内容に違いは見られたものの,その違いを生じさせる要因についてまでは見いだせていない。また,参加者が少数であるため一般化することには限界がある。今後,更なる分析を進め,研究の継続更新を行う予定である。 昨年度も,日本保育学会,Pacific Early Childhood Educational Research Association,American Educational Research Association,日本質的心理学会にて学会発表を行い,国際比較,ビデオ研究など,幼児教育以外の研究者からも示唆に富むご教示を賜った。今年度も,日本保育学会,European Early Childhood Educational Research Associationでの発表が採択されており,また,論文として論考をまとめる予定である。
|