Project/Area Number |
17654018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
坂上 貴之 北海道大学, 大学院・理学研究院, 助教授 (10303603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 義仁 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (10239626)
金 英子 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 講師 (80378554)
津田 一郎 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (10207384)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 位相カオス / 反応拡散系 / 渦運動 / 地球流体 / 渦糸系 / BZ反応 / 非均一場 |
Research Abstract |
非均一流場中の反応拡散系理論の構築に関する研究を継続的に行った.研究実績は以下の通り. (1)位相カオスによる粒子拡散と反応粒子(坂上・金) 昨年度に引き続き位相カオスによる粒子拡散の粒子拡散の数理的研究を行った.対象として理論的扱いが可能な球面4点渦点可積分系を扱った.球面上の渦による粒子拡散は大気中に放出される化学物質の反応系などに応用ができるものである.本問題はH. ArefとM. Stremlerらによる平面4点運動の手法を適用して解くことができ,その結果はPhysics of Fluidsに掲載された.ここから位相カオスを引き起こす渦糸の周期軌道を探すことにも成功し,それによる粒子拡散の統計的性質を調べたが,現在のところ強い拡散を観測しておらず継続的に研究がすすめられている. (2)位相カオスを利用した粒子拡散装置による実験的研究(坂上・森) 昨年度から引き続いて,位相カオスによる粒子拡散装置による化学反応の様子を観測した.位相カオスが起こるような場合とそうでない場合では反応物質の反応パターンの様子に大きな違いが現れることも確認した.現在も観測を継続しているが,より定量的な結果を得るためにはさらに精密な機器の導入が必要である. (3)移流が与える効果の方程式論的研究(坂上) 移流の効果が反応拡散方程式与える影響を調べるため,三次元ナビエストークス方程式のモデル方程式として導入された一次元DeGregorio方程式の数値的研究を行った.移流がない場合に解が爆発することが解析的に知られているが,移流効果により解は爆発せず,粘性がない場合には新しい解の爆発が起 こりうることもわかった.本結果は日本応用数理学会論文誌に掲載済である. 以上を総合して位相カオスを利用した移流場における反応拡散系の理論的研究は本質的に新しい現象であることが徐々に解明されてきたと考えている.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)