音響で集合する分子の合理設計を基盤とする安定有機流動体の瞬時ゲル化技術の開拓
Project/Area Number |
17655018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
直田 健 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (20164113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今田 泰嗣 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (60183191)
小宮 成義 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (00301276)
高谷 光 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (50304035)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 超音波 / 瞬時ゲル化 / パラジウム錯体 / 音響応答 |
Research Abstract |
申請者らは、短い笛の音を合図に自由運動分子がマスゲームのように整列を始める、今まで行い得なかった音響照射のみに応答する小分子の集合精密制御が、新しい洗濯バサミ型有機金属分子の設計と合成、それを用いる新しい分子集合重合により行い得ることを明らかにし、これにより流体の新しい流動性制御の手法を初めて見出している。音響照射によってのみ誘起される分子の合理設計のための指針を確立することを目的に、多くの関連化合物の合成とその動的挙動の解明を行った。ペンタメチレン鎖を有するアンチ型2核パラジウム錯体の有機溶媒の溶液は安定で、長期間の保存においても自発的なゲル化等は起こさないが、これに3秒程度の極短時間超音波(0.45W/cm^2,40kHz)を照射すると、瞬時にゲルが形成され流動性を消失する。この際、溶媒にシクロヘキサンを用いた場合光透過性は保持されるが、酢酸エチル、アセトン、トルエン等では光透過性も消失する。本ゲル化はゲル化剤の配座変化のみによって生起するため、ゲルからゾルへの相転移は熱可逆的であり、ゾル-ゲル相転移が完全瞬時自由制御できる初めての例である。本研究では、これら瞬時ゲル化技術による流動性、弾性、光透過性等の物性と、音圧、周波数、ゲル化剤の分子構造、溶媒と添加物の種類などの内的、外的要因との相関を多角的に検討し、安定溶液の瞬時ゲル化および速度可変ゲル化技術を確立することに成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)