Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Research Abstract |
(1)ガリウム原子が架橋した二核錯体Cp*(dppe)Fe-Ga-Fe(CO)_4(1;Cp*=η-C_5Me_5;dppe=Ph_2PCH_2CH_2PPh_2)を2電子供与配位子L(L=PMe_3,P(OPh)_3,CNBu^t)存在下で光照射したところ,カルボニル配位子がLによって置換された錯体Cp*(dppe)Fe-Ga-Fe(L)(CO)_3(L=PMe_3(2a),P(OPh)_3(2b),CNBu^t(2c))が得られた。2aおよび2bの結晶構造解析を行ったところ,配位子Lは,Gaのトランス位に存在することが明らかになった。また,1,2aおよび2bのFe-Ga結合長を比較したところ,Cp*Fe-Gaは1<2b<2aであり,逆にGa-Fe(L)(CO)_3は1>2b>2aであった。配位子の電子供与性は,CO<P(OPh)_3<PMe_3である。したがって,1のカルボニル配位子がより電子供与性の強い配位子に置換されることによって,Fe(L)(CO)_3フラグメントからGaへの逆供与が増加して多重結合性が増すためにGa-Fe結合が短くなり,その分Cp*(dppe)FeからGaへの逆供与が減少して結合が長くなったと考えられる。 (2)ルチジンが配位して安定化されたガランGaH_3・lutidineとタングステンカルボニル錯体W(CO)_6を含む溶液を光照射したところ、ガランがGa-H結合でマンガンに配位して三中心二電子結合を形成したガラン錯体W(CO)_5(H_3Ga・lutidine)(3)が得られた。錯体3は融点約-5℃の結晶として単離され,各種分光学的測定および元素分析によって同定した。
|