Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
アンフィジノール3(AM3)は,渦鞭毛藻から単離された強い抗真菌活性を有する天然有機化合物であり,2個のポリヒドロキシテトラヒドロピラン部分,長鎖ポリエン部分,および長鎖ポリオール部分から成る特徴的な構造を有する。AM3は,自己会合(自己組織化)によって分子複合体(チャネル複合体)を形成し,細胞膜に穴をあけることで強力な抗真菌活性と溶血活性を発現すると考えられている。しかしながら,AM3によって構成される分子複合体の構造は,現在のところ全く明らかになっていない。その大きな理由のひとつとして,膜中での分子構造解析法が,現時点では十分に開発されていない事が挙げられる。そこで本研究者は,AM3の脂質2分子膜中での3次元構造解析を行う事を目的とし,^<13>Cおよび^<19>Fで標識したAM3(分子プローブ)を化学合成し,^<13>C{^<19>F}REDOR測定により分子内での長距離核間情報を得ることにした。平成18年度は,ポリヒドロキシテトラヒドロピラン部分の合成を検討した。プロピン酸エチルに対してヨウ化水素のシス付加反応を行い,DIBAL還元後,酸触媒によるトランス体への異性化を行い,臭化アリルマグネシウムと反応させてラセミ体の第二級アルコールを得た。Sharplessエポキシ化反応による速度論的光学分割を行い光学活性体へと変換した。アルコールをTBS基で保護した後,Grubbs触媒を用いたアリルパラメトキシベンジルエーテルとのクロスメタセシス反応を行ったところ反応は位置選択的に進行し,望むカップリング体を得ることに成功した。得られたジエンに対してSharplessの不斉ジヒドロキシル化反応を行ったところ,反応は位置選択的に進行し,望むジオールを立体選択的に得ることに成功した。さらに,ビニルスズ誘導体とのStilleカップリング反応によりジエンへと変換した。
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