多官能フォトクロミック化合物による高密度マルチアドレスシステムの創成
Project/Area Number |
17656031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied physics, general
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
上田 裕清 神戸大学, 工学部, 教授 (40116190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小柴 康子 神戸大学, 工学部, 教務職員 (70243326)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | スピロピラン / アゾベンゼン / マルチフォトクロミズム / 光スイッチング / マルチアドレスシステム / サーマルブリーチング |
Research Abstract |
1つの分子中に複数のフォトクロミック部位を導入した新規化合物による多重記録媒体の創成とマルチアドレスシステムの構築を目的として、スピロピラン(Sp)とアゾベンゼン(Az)をカップリング反応させて14種類の新規フォトクロミック色素(SpAz)を合成した。SpAzのフォトクロミック挙動は、SpとAz間に導入するスペーサ鎖の鎖長および導入する官能基の種類に依存していた。また、蛍光スペクトル測定によりマルチフォトクロミック挙動の一次スクリーニングをする手法を確立した。最適化した分子はポリメチルメタクリレート中に均一に分散し、照射する紫外光の波長により固体膜中で選択的に3種の異性体を形成した。単一分子で初期構造を含む4種類の信号の取り出しに成功した。また、従来困難とされていたSpの光異性体の熱安定性を改善するためカルボキシル基を導入した新規Sp誘導体も合成した。この化合物は、シリカをマトリックスとすることで、これまで報告されたSp類の退色反応の半減期と比較して5桁高い熱安定性を示した。一方、可視光により速やかに初期状態に戻り、Sp分子による記録の安定保持に成功した。さらに、蛍光色素とフォトクロミック色素を積層することにより単一紫外光による記録の書き込み、消去にも成功した。 今回合成した新規フォトクロミック色素は、固体膜中でも効率良く異性化し、光スイッチングや光記録素子創成に向けて有用な知見を得た。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)