Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
|
Research Abstract |
(1)工具鋼およびクロムモリブデン鋼を対象材料として,疲労過程中における損傷検出を検討した.疲労試験には超音波疲労試験機を用いた.まずはじめに,0.7mm直径の試料を用いて,超音波疲労試験を可能とする手法を確立した.次いで,試料に静的に荷重を負荷できる装置を開発し,負荷状態での損傷検出を可能とした.60keVの高エネルギー放射光を用いることによって,材料中に存在する10ミクロン程度の介在物の検出を可能とした.ただし,介在物起点型のき裂検出のためには,大きな荷重負荷によってき裂を開口させることが必要であることを明らかにした. (2)直径13ミクロンのガラス短繊維で強化したポリブチレンテレフタレート複合材料の,ひずみ制御疲労試験を実施するとともに疲労損傷評価を行った.20keVの放射光を用いることによって,直径3mの試料の欠陥評価が可能であった.材料の中心から表面にかけて,観察半径1mmの連続CT撮影を可能とした.ガラス繊維が一方向に揃っている場合には,材料内部から複数の疲労き裂が発生するのに対して,荷重軸に垂直に繊維が並ぶウェルド材の場合には試料表面から発生伝ぱすることが明確にとらえられた.繰返し数の増加とともに,疲労き裂が長くなり,き裂長さの定量評価を可能とした. (3)鉛フリーはんだを用いた実装基板における,チップとはんだのはくり欠陥検出を実施した.60keVの高エネルギー放射光を用いて,熱サイクルを負荷した試料における,はんだ接合部の剥離き裂の検出が可能であることを示した.同一試料の損傷拡大を捕らえることは,時間的に不可能であったが,損傷程度の異なる試料を用いて,損傷の拡大傾向をとらえることができた.はんだ部に存在する空孔は,疲労損傷に対して大きな影響がないことがわかった.
|