フェムト秒レーザーによるダイヤモンド状炭素薄膜のナノ構造制御とゼロ摩耗面の実現
Project/Area Number |
17656045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Materials/Mechanics of materials
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Research Institution | Fukui National College of Technology |
Principal Investigator |
駒井 謙治郎 Fukui National College of Technology, 校長 (70025948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安丸 尚樹 福井工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (90158006)
加藤 寛敬 福井工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (30311020)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | フェムト秒レーザー / アブレーション / DLC / ナノ構造 / トライボロジー |
Research Abstract |
本研究では、ナノ構造を大面積(15mm×15mm)で均一に加工する技術と網目状など各種パターンで加工する技術を開発し、ナノ加工後のDLC薄膜に対し、(1)実荷重領域と(2)微小荷重領域のトライボロジー特性の制御性を検討した。(1)実荷重領域に対しては環境質制御pin-on-disc試験にて評価し、ナノ加工後MoS_2を被覆すると摩擦係数が大幅に減少し、なおかつ耐久性も優れることを見出した。特に、真空中ではDLCのみでは摩擦係数が大幅に増加するが、MoS_2を被覆することにより低摩擦が維持されることが判明した。さらに、DLC薄膜表面に数100μm間隔で網目状にナノ構造を形成することにより、表面の起伏がほとんど変化しない状態で、摩擦係数が大幅に増加するなどの新現象を見出した。本研究で開発したナノ構造制御技術により、あらさが数10nm以下の変動で、DLC薄膜の摩擦係数を極めて微小な0.02レベルから大幅に大きい数値まで、真空中を含め広範囲に変動させることが可能となった。 (2)微小荷重領域に対しては、100〜2000μNの荷重範囲で、ナノスクラッチ試験を実施した。その結果、ナノ加工後のDLC薄膜の摩擦係数は、レーザーの照射強度と共に増加する傾向を示すが、レーザーにより照射部表面が軟化し測定用ダイヤモンドチップ(先端半径1μm)がめり込むことによるチップ側面の影響を考慮するなどの対策の必要性が判明した。なお、最適条件でGC化した導電性パスの摩擦係数は、DLCより少し増加する程度であった。また、このスクラッチ条件では、MoS_2薄膜の被覆により摩擦係数はさらに増加傾向を示すことが分かった。微小荷重域での特性はマイクロマシン等への応用時に重要であり、今後も系統的に研究データを蓄積し、成果を外部に公表していきたいと考えている。
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Report
(3 results)
Research Products
(17 results)