Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
本研究では,触媒への電場印加によって,低温域での触媒反応の阻害因子である酸素分子の吸着を防ぎ,より低温域から触媒を活性化する新しい技術を確立することを目標に研究を進めた。酸素分子の吸着が,低温域における触媒反応活性化の阻害因子であるという研究結果と,ガス漏れセンサの原理を逆にした「電場印加」という手法の組み合わせにより,触媒反応の制御を目指した。 製作した初期の実験装置によって,電場印加によって触媒反応の活性が変化すること,さらに印可電圧の極性を逆転させることで活性が促進,あるいは抑制される効果が確認できたが,極性の変化に対する触媒温度の上昇傾向が,新しい触媒を使用した場合には一定の傾向を示すものの,複数回実験を繰り返す内に特性が大きく変化したり,極性の促進・抑制の傾向が逆転する場合があることが明らかとなった。こうした結果について検討するため,反応器主要部の構造について,温度の安定などの見地から,反応管内に二枚の白金を電極として設ける形式に変更を行い,上記の再現性と反応促進・抑制傾向の不一致の原因を調べた。赤外線計測による表面状態の把握と,反応管出口の気体濃度計測の二つの方法で触媒反応の進行度合いの把握を図るべ実験を進めた。赤外線計測では計測そのものに電場の影響を排除しきれない懸念が残り,気体濃度計測を優先的に実施した。結果的には,高温による触媒保持部の変形が温度不安定の原因であったことが判明し,反応管内部の触媒保持方法に改良を加えた結果,ライトオフ寸前の触媒温度域で電場印可することで,電場強度に対してほぼ比例的に反応進行度が増大するという信頼できるデータが得られた。
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