Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Research Abstract |
本年度の成果は以下のようにまとめられる。 [1]レーザー誘起表面波を利用した液体の粘性率・表面張力測定のための基本設備に対し,さらに微量サンプルに適用できるように計測装置に改良を加え,微小体積における測定が可能な装置を試作した。 [2]レーザー干渉を利用した加熱による表面波生成,特にマイクロ系での表面張力の温度勾配が与える影響について理論的に検討した。 [3]微小サンプルから得られた信号波形から粘性率を算出する逆問題解析法の検討を行った。複雑な信号波形は,粘性率,表面張力,表面張力の温度依存性に大きく依存するが,干渉縞間隔の適切な選択により,粘性率に大きな感度を持つように実験条件設定が可能なこと,また信号波形の逆問題解析により,粘性率が算出可能であることを明らかにした。そして,実用的な逆問題解析用のプログラムを作成した。 [4]水やトルエンなどを標準サンプルとして,サンプル体積をミリリットルレベルから段階的に小さくし,信号が安定に検知できるための最適な光学系および試料セルの構造を検討し,最終的に10マイクロリットルでの測定を可能にした。 [5]血液をサンプルにした場合の試料セルや血液特有の問題あるいは適切な加熱・プローブレーザー波長の検討を行い,波長1ミクロンのYAGレーザーを用いれば,測定可能であることが明らかになった。
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