Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
平成18年度の成果は,平成17年度に構築した高速SMAアクチュエータを用いた冗長自由度干渉駆動関節をさらに発展させる為,(1)多様な干渉駆動関節の自動設計を可能にする「干渉駆動関節の進化設計法」と(2)干渉駆動関節の実践的利用を目的とする「モジュール型ワイヤー駆動装置を用いた歩行補助機の開発」に大別される.以下にその成果を列挙する. 1)干渉駆動関節は,複数のワイヤーの配置方法とその協調制御法により効果的な機能の実現が期待されるが,その解空間は広大であるため,目的とする機能を満たす干渉駆動関節を自動設計するシステムが必要となる. そこで,進化計算を採用し,形状と制御の同時進化を用いた設計法の提案を行った.まず,「前進安定移動」を実現することを目標としてDCモータを駆動機とするロボットの進化設計を行い,進化設計システムの評価と検証を行った.その結果,単純な制御においても前進安定移動を実現するロボットモデルが獲得され,進化設計の有効性が示された.次の段階として,ワイヤー方式駆動機を採用し,ロボットの形態に効率的に適合する干渉駆動機構と制御の探索を試みる. 2)高速SMAアクチュエータ開発の一成果として反応速度の向上を実現したが,連続利用やモバイル化など実践的使用に向けた課題は未だ解決されていない. そこで,DCモータによるワイヤー巻取り方式を将来実現しうるSMAアクチュエータの性能に見立て,複数ワイヤーの協調制御法の構築を行った.また,その最終的な到達目標は,利用者個人の多様な麻痺特性や歩容,残存する運動機能に対応可能なモジュール型ワイヤー駆動歩行補助装置の開発である.現段階においては,下肢麻痺患者に2モジュールの試作機を使用してもらい,その評価実験を行った.その結果,補助装置を装着して歩行した際に計測した筋電位から筋力補助の様子を確認することができ,提案装置の有効性が示された.
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