Project/Area Number |
17656168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil and environmental engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福士 謙介 東京大学, 環境安全研究センター, 助教授 (30282114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 和夫 東京大学, 環境安全研究センター, 教授 (60143393)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | メンブレンバイオリアクター / ナノろ過膜 / 生物処理 / 活性汚泥法 / 下水 |
Research Abstract |
有機物や窒素などを多く含有する産業廃水・家庭廃水を高度に処理するためには一般に複雑な浄化システムを構築しなければならない。特に生物学的な処理システムは複雑であり、システムの高効率な運転に熟練を要する場合が少なくない。メンブレンの優れた分離機能と微生物の持つ作用をカップリングさせたシステムがメンブレンバイオリアクター(MBR)で、その処理効率は高く処理水質は極めて清浄であることから次世代の処理システムとして有望視されている。従来型の汚染物質の浄化に加え、生態系で蓄積する物質(微量有害物質)や環境ホルモンなどの物質の排出抑制の観点からもMBRは有効に働く。従来から精密ろ過MBRと逆浸透膜の組み合わせが最も高度に廃水を処理するシステムとして使われてきたが、システム構成が複雑であり、エネルギーも多く必要とすることからその改良が望まれてきた。 本研究は種々の産業・家庭から排出される、様々な組成の有機性廃水の処理を目的としたシステムを開発することを目的としており、特に生態系を攪乱するおそれのある微量有害物質類を除去可能であるナノろ過膜を擁したシステムを構築する。特にこの研究の特色としているのは、多くの産業(鉄鋼製造業、食料加工業等)が海浜に位置することに着眼し、MBRの透過水側を海水と接することにより、浸透圧を得、ろ過水を得る為にエネルギーを消費することなくシステムを運転することを図る物である。 本研究は実験的にメンブレンバイオリアクターを構築し、上記構想の実現可否を検証することを目的としたが、予備実験として実施したナノ濾過膜(チューブラー型)の有機物透過特性を行った時点で研究期間が終了した。有機酸の阻止率は最高で70%であった。実験装置はほぼ可動が可能な状態であり、研究期間後も継続して研究を進めてゆく予定である。
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