におい体験に基づく個人特性がにおいの心理評価に及ぼす影響
Project/Area Number |
17656184
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Architectural environment/equipment
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山中 俊夫 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80182575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
光田 恵 大同工業大学, 工学部, 助教授 (40308812)
相良 和伸 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (30109285)
甲谷 寿更 (甲谷 寿史) 大阪大学, 大学院工学研究科, 講師 (20243173)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | におい / 心理評価 / 入室法 / 臭袋法 / α-ピネン / におい体験 |
Research Abstract |
におい体験に基づいて形成されるにおいに対する個人の印象や嗜好性がにおいの主観評価に及ぼす影響を定量化することを最終的な目的として、以下の検討を行った。 1.においの評価手法に関する検討 α-ピネンを対象として、においの官能試験法として最も代表的な無臭室入室法と臭袋法の評価結果の差異について検討した結果、臭袋法で適正な濃度調整ができれば、臭気強度、非容認率、快適性の評価では入室法と臭袋法で大きな差異はないこと、非容認率と快適性については主観評価よりもパネルの属性による影響の方が大きいことがわかった。さらに、臭袋法で3社の製品比較、鼻当ての有無等についても検討を行ったが、有意な差異は得られなかった。以上より、においの官能試験法においては、試験方法による影響は比較的小さく、個人差による影響が非常に大きいことが明らかになった。 2.におい体験と記憶に関するアンケート調査 官能試験における個人差に着目し、個人差が生じる原因の1つとして考えられる過去のにおい体験とその記憶とにおいの嗜好性・印象との関係について検討することを目的として、様々な年代の計177名に対するアンケート調査を実施した。調査した項目は、(1)においの強さ(2)くささ(3)快・不快(4)そのときの気分(5)現在のにおいの嗜好性(6)思い出の6項目である。その結果、過去のにおい体験でよく覚えているにおいは、基本的には繰り返して嗅いだにおいであるということ、強いにおいほど不快に感じる傾向があること、においの快不快などの心理影響がそのときの状況の気分や思い出に強く影響を及ぼすこと、現在のにおいの嗜好性がにおいに対する心理評価のみに基づくものではなく、そのときの状況に対する気分と強い相関を持っていることなどが明らかになった。また、思い出とにおい評価との相関性において男女の差異が見られ、においの評価構造における男女差の存在が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)