Pixon型信号処理による微量軽元素の電子状態分析法の開発
Project/Area Number |
17656204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical properties of metals
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
武藤 俊介 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (20209985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巽 一厳 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (00372532)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 透過型電子顕微鏡 / PIXON法 / 電子エネルギー損失分光 / 微量元素分析 / 画像処理 / 電子状態 |
Research Abstract |
○PIXON法によるスペクトル回復及び分解能向上プログラムの開発 前年度、我々はPIXON法と呼ばれる新しい画像回復アルゴリズムを電子エネルギー損失(EELS)スペクトルに適用し、微量な元素からのシグナルからスペクトル回復する事を企図した。今年度は更にプログラムを改良し、スペクトル分散方向への装置関数による逆畳込みと分散垂直方向への強度フィッティングによって微小信号を抽出するために現在最高性能を有するコードを開発した。このプログラムによってスペクトル分解能は最低でもおよそ二分の一にまで向上する事が判った。 ○開発プログラムの応用 (1)微量元素の電子状態解析 本プログラムによって通常不可能とされていた1原子%という微量な元素のスペクトルを回復させ、第一原理計算による理論スペクトルと比較することができる質を持ったデータを取得することに成功した。これによってリチウムイオン二次電池において繰り返しサイクルによる内部抵抗上昇を抑える効果のあるMg添加元素の占有サイトと電子状態を明らかにした。 (2)電子チャネリングを利用した原子サイト選択的電子状態測定への応用 本研究室で推し進めている表記研究において、信号強度の弱い測定をするために本開発プログラムが威力を発揮した。これによってMn酸化物の電荷秩序配列現象の直接的検証に成功した。 (3)鉄カーバイド粒子中の水素分布のイメージング 本プログラムを用いたイメージスムージングを利用し、大量の水素を含んだ鉄カーバイド粒子の電子状態変化をエネルギーフィルター像を用いて可視化を行うことに成功した。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)