Project/Area Number |
17656228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石原 達己 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (80184555)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | インターカレーション / グラファイト / 新型電池 / 高エネルギー密度 / PF_6 / グラファイト正極 / Liイオン電池 / 高レート特性 / 添加物効果 |
Research Abstract |
1年目に炭素の種類を最適化するとともに、支持塩を最適化した。そこで、2年目は主に電解液と電解液の添加物についての最適化を主に行なうとともに、電極反応の解析を行った。その結果、正極においては容量はPF6->BF4->CCl04-順に大きくなることがわかった。一方、in-situ XRD測定からアニオンが電気化学的にインターカレートしていることがわかった。(002)面の回折角度から充放電の測定を行っている電位ではステージ3構造まで進行しており、理論容量は124mAh/gであることがわかった。炭素の前処理条件を検討した。一般的には水蒸気処理で、表面積を増加すると容量は増加すると考えたが、水蒸気処理により初回の容量は増加するものの、繰り返し特性はむしろ低下した。これは結晶性の低下によると推定される。一方、表面への添加物効果を検討した。その結果、Fe203の添加が容量の向上に有効であることを見出した。両極に炭素を用いたフルセルを検討した頃、負極炭素の特性に依存して容量と繰り返し特性は大きく変化することがわかった。負極にはLiイオン2次電池で、良好な性能を示す炭素の応用が効果的であり、とくにホウ素を添加した結晶性の高いグラファイト炭素を用いると比較的大きな容量と安定な繰り返し特性が維持されることがわかった。さらに容量の向上を目的に、正極と負極に用いる炭素の使用量関係を検討した。その結果、負極容量が大きいことからほぼ1:1になるように用いると、最も大きな電池容量をえることができた。このとき、容量は110mAh/gと理論容量の約80%近い値となることがわかった。以上のように本研究ではアニオンのインターカレーションを利用した新型2次電池を検討し、現状のLiイオン2次電池を凌駕する性能が得られることを示した。
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