マイクロ波プラズマを用いたナノ細孔内グラフティング重合修飾
Project/Area Number |
17656234
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
斎藤 永宏 (齋藤 永宏) 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (00329096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高井 治 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (40110712)
井上 泰志 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 助教授 (10252264)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | プラズマ処理 / ナノ細孔 / 細孔修飾 / ラジカル |
Research Abstract |
本研究では、表面波プラズマによりポリマーの表面改質を行い、親水性のポリマーを基材に導入した。Arプラズマ照射後、真空を維持したまま、アクリル酸を空気中で気化させることによりチャンバー内に導入した。基板には、HDPE、PET、PPを用いた。Arプラズマ照射後アクリル酸に暴露したHDPEおよびPETでは、水滴接触角の変化は見られず、親水性を維持していた。また、PPについても水滴接触角の変化が緩やかであった。これは、プラズマ処理後アクリル酸に暴露することにより、高分子表面にアクリル酸重合体からなる親水性長鎖が作製され、その結果として親水性を維持したためである。また、水滴接触角の変化は、空気に暴露した場合、アクリル酸に暴露した場合ともに、HDPEがもっとも大きく、PET、PPの順に変化が小さくなった。これは、HDPEが主鎖断裂型に属し、PETが主鎖断裂型と副鎖断裂型の両方、PPが副鎖断裂型に属するためである。 XPS測定によって、Arプラズマ照射後、空気に暴露した基盤では、主に、286.6eVの位置に示されるC-Oに起因するピークが出現した。これは空気中の酸素と反応することにより、高分子表面に-OH基が付与されたことを示す。一方、アクリル酸に暴露した基板では、288.9eVの位置に示される-CO-0のピークが出現した。これは-COOH基を示すものであり、アクリル酸が付与されたことを意味する。これらの結果から、Arプラズマによるラジカル開始重合により、HDPE、PP、PETの3種の高分子基板上にアクリル酸重合体の長鎖を作製できることを明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)