高圧水素透過膜と超臨界ガス化によるバイオマスからの高効率水素回収プロセスの開発
Project/Area Number |
17656255
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Reaction engineering/Process system
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
伊藤 直次 宇都宮大学, 工学部, 教授 (90356478)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 剛史 宇都宮大学, 工学部, 助手 (60375524)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 膜反応 / パラジウム膜 / 超臨界 / 水素 / バイオマス / ガス化 |
Research Abstract |
本年度は、高圧水素透過膜の開発とその水素透過性能評価を行った。また、流通式超臨界水ガス化反応装置を作成し、バイオマスモデル物質のエタノールに関して、Ni系、Ru系触媒を用いた超臨界水ガス化を行った。 高圧水素分離膜として、Pd77%,Ag23%の合金で長さ10cm、外径を3.2mm、膜圧0.2mmの環状膜を作成した。本膜は耐圧10barである。その水素透過特性を評価したところ、Permeabilityは10^<-9>[mol/(m・s・Pa^<0.5>)]のオーダーとなった。この値は通常のパラジウム膜と同程度であり、膜性能の妥当性を確認した。実際の超臨界水ガス化においては、反応後の混合ガスからの水素分離が重要となる。そこで、400℃にて水素-窒素、水素-水蒸気等の混合ガスからの水素分離能評価も行った。その結果、いずれの混合ガスでも4bar以上での水素分離が可能であり、反応側圧力の増加にともない水素透過量、水素回収率が増大した。 水素分離膜の作成と平行して、流通式超臨界ガス化反応装置を作成した。本装置は試料溶液供給部、超臨界水供給部、予熱部、反応器、冷却器、背圧弁、気液分離器からなり、試料の急速昇温後に触媒層にて反応させるものである。本装置を用い、反応温度400℃にてバイオマスモデル物質であるエタノール水溶液のガス化反応を行った。超臨界水ガス化反応による生成ガスは、主にメタン、二酸化炭素、水素であった。また、Ni系触媒よりもRu系触媒の方がガス化率が増大した。Ru/C触媒を用いて、反応の圧力依存性を検討した結果、低圧ほど水素の割合が大きくなり、水素製造には低圧側が有利であることがわかった。 これら一連の研究は、高圧水素透過膜と超臨界水ガス化を組み合わせることで、効率的な水素製造および分離プロセスが可能となることを示している。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)