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大型植食動物による被食圧に対する植物の反応

Research Project

Project/Area Number 17657019
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 植物生理・分子
Research InstitutionNara Women's University

Principal Investigator

酒井 敦  奈良女子大学, 理学部, 助教授 (30235098)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐藤 宏明  奈良女子大学, 理学部, 助教授 (20196265)
柴田 叡弌  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (30252282)
Project Period (FY) 2005 – 2006
Project Status Completed (Fiscal Year 2006)
Budget Amount *help
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Keywordsミヤコザサ / ニホンジカ / 大台ケ原 / 食害 / 接触形態形成 / 補償光合成 / 対被食戦略 / 窒素
Research Abstract

本研究では、大台ケ原山においてニホンジカによる被食圧下で分布を拡大しつつあるミヤコザサを材料に、植物の耐被食戦略を検討した。前年度までの研究により、「シカによる被食圧下にあるササは接触刺激を認識して小型化し、その結果植物体各部の窒素濃度の増大・光合成装置の増加により光合成能力が向上し、その結果として小型化(=受光面積の縮小)に伴う光合成物質生産の低下が補償される」、という可能性が示唆された。18年度はこの「接触形態形成に端を発する連鎖反応による補償光合成」の可能性をさらに検討した。
1.小型化の意義:シカによる被食圧下にあるササ群落内に、プロテクトケージを用いて様々な高さのササのパッチを作製した後ケージを撤去し、シカの食害による葉の損失速度を測定した。その結果、周囲よりわずかに背が高くなると葉の損失が急増することから、小型化は集中的な食害の回避に必須であることが分かった。
2.稈密度:大台ケ原山正木峠周辺のササ群落の当年稈密度は、防鹿柵外で約3000本/m^2、防鹿柵内(シカから5年にわたり保護)では約1200本/m^2であった。プロテクトケージを、時期をずらして設置したところ、当年稈の密度は前年の初夏(6月から7月頃)に決定されることが示唆された。柵外における稈密度の増大は、食害回避のための個々の稈の小型化のもとで群落レベルでの物質生産速度を維持することに貢献していると推察される。
3.シカによる被食圧のかわりに接触刺激のみを与えてササを栽培した場合にも、小型化と光合成能力の増大が誘導された。しかし、窒素含量の増加は認められなかった。この原因としては、生育環境(野外では強光条件下、栽培実験では弱光・貧栄養条件下)、あるいは変化の方向性(野外実験では大型化に伴う変化、栽培実験では小型化に伴う変化)の影響が考えられた。現在、これらの点を検討するための野外実験および栽培実験を開始している。

Report

(2 results)
  • 2006 Annual Research Report
  • 2005 Annual Research Report

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Published: 2005-04-01   Modified: 2016-04-21  

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