Project/Area Number |
17657048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Mitsubishi Kagaku Institute of Life Sciences |
Principal Investigator |
佐藤 利行 株式会社三菱化学生命科学研究所, 研究部門・糖鎖制御学研究グループ, 特別研究員 (10350430)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 聡 株式会社三菱化学生命科学研究所, 研究部門・糖鎖制御学研究グループ, 主任研究員 (60280575)
蟹江 治 株式会社三菱化学生命科学研究所, 研究部門・糖鎖制御学研究グループ, 主任研究員 (90291062)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | Saccharomyces cerevisiae / 糖鎖修飾 / in vivo / ゴルジ体 / 小胞輸送 / 膜タンパク質 / 糖修飾 |
Research Abstract |
糖タンパク質の性質や活性を試験管内で測定するには、合成した蛋白質に正しい糖鎖を付加する必要がある。小胞体で翻訳されたタンパク質はゴルジ体へと小胞輸送され、順序よく糖が付加される。しかし、試験管内で糖鎖を制御しながら付加する技術は発展途上であり、本研究では一連の反応を試験管内で再現し、「試験管内で任意の糖鎖を付加する技術」を開発する。 昨年度は、出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeの生体より小胞体膜画分やゴルジ体膜画分、可溶性画分を抽出する方法を確立した。さらにそれらを用いて、試験管内での標的タンパク質の糖修飾系を確立した。本年度は、試験管内での糖修飾反応系の検証をさらに行った。 試験管内で反応を起こし、糖修飾による標的タンパク質の高分子化を明確にするために、S.cerevisiaeのN型糖鎖合成の初期反応に関与する糖転移酵素複合体M-PolIのサブユニットの1つ、Vanlpをコードする遺伝子(van1)を破壊したS.cerevisiaeを形質転換し、相同組換えにより標的タンパク質を高発現するvan1破壊株を作製した。その破壊株から小胞体膜画分を抽出した。その小胞体中には、N型糖鎖が成熟型より短く付加された標的タンパク質が存在した。 この小胞体画分と、野生株から別々に抽出したゴルジ体画分および可溶性画分を試験管内で混合し小胞輸送を起こした。結果、標的タンパク質が高分子化されたことをSDS-PAGE上で確認し、試験管内で糖鎖修飾されたと示唆された。しかし、SDS-PAGE上で検出された高分子化は、野生株における成熟型標的タンパク質の見かけ分子量よりも大きいものであった。 反応により糖修飾された標的タンパク質の分子量は、野生株における成熟型標的タンパク質の分子量と等しくなるとの予想とは反するものであり、試験管内において糖鎖修飾を制御するためには、細胞におけるさらなる糖鎖伸長決定機構の解明が必要であると示唆された。
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