Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Research Abstract |
葉緑体ゲノムに外来DNAを組み込んだ遺伝子組み換え植物作出法をイネにおいて開発することを目的とした。本研究を成功させる最も重要なポイントは選抜方法と葉緑体ゲノムのホモ化技術であると考えた。 選抜マーカーとして葉緑体内部で機能し、除草剤耐性を示す変異型アセト乳酸合成酵素遺伝子(ALS)を利用した。昨年度構築した,変異型ALS遺伝子とGFPを含む葉緑体形質転換ベクターを葯培養由来カルス11シャーレ(1シャーレ当たりカルス生重で約2g分)にパーティクルガン法により導入した.ALS阻害剤であるビスピリバックナトリウム塩またはピリチオバックナトリウム塩を用いてカルスを選抜したが,耐性個体は得られなかった.また,ベクターを導入直後にトランジェントに葉緑体に蛍光を示す細胞があるか観察をしたが,GFP蛍光は見られなかった.選抜濃度を弱く設定し直すなどの選抜条件の最適化が必要であると考えられた. 遺伝子導入のある葉緑体をホモ化するため,本研究では葯培養カルスを導入材料として着目した.そこで,実際に葯培養カルスのプロプラスチド数を調査するために,葯培養カルス誘導後4週目のものと6週目のものに葉緑体移行シグナルを付加したGFP過剰発現ベクターをパーティクルガンで導入し,GFP蛍光導入してプロプラスチドの数を観察した.いずれのステージでも6〜11前後くらいの顆粒状のGFP蛍光が観察された.しかし,プロプラスチドが重なるなどしているため,より精度の高い顕微鏡で調査し、最適な材料及び導入ステージを選定する必要があると考えられた. 選抜マーカーとしているALSに新規変異を見いだし、この新規変異型ALSが通常の形質転換マーカーとして利用できることを明らかにして、論文発表するとともに国際特許申請を行なった。
|