Project/Area Number |
17658023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plant pathology
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
尾谷 浩 鳥取大学, 農学部, 教授 (50032305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板井 章浩 鳥取大学, 農学部, 助教授 (10252876)
児玉 基一朗 鳥取大学, 農学部, 助教授 (00183343)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | エンドファイト / 白紋羽病 / ナシ台木 / 対峙培養 / 病害防除 / 内生糸状菌 / ナシ黒斑病菌 / 感染阻害物質 / Chaetomium sp. / ナシ白紋羽病菌 |
Research Abstract |
植物内で共生的に生活しているエンドファイト(EP)の中には、種々の生理活性物質を生産して植物病原菌の感染を抑制するものがある。そこで、今回はEPを利用したナシ白紋羽病の防除を目的に、圃場で栽培されている二十世紀ナシ品種の台木の根組織より糸状菌EPを多数分離した。分離菌株と白紋羽病菌との対峙培養により白紋羽病菌の菌糸生育を抑制する菌株を選抜した。さらに、形態学的および分子生物学的手法を用いて、選抜菌株の種または属を明らかにした。次に、選抜菌株の中から容易に胞子を形成し、かつ、胞子が水の中でもよく発芽する菌株を用いて、ポット植のナシ台木実生苗の根に胞子懸濁液を接種した。1週間後、白紋羽病菌を混和した土壌の入ったポットに実生苗を移植して、3週間後にEPによる白紋羽病の防除効果を検討した。その結果、EP無接種の実生苗における発病程度と比較して、2菌株の胞子接種実生苗において発病の軽減が見られた。また、接種した胞子濃度が高いほど発病軽減の度合いも高い傾向を示した。しかし、発病の軽減が見られた実生苗も、その後、徐々に病徴が進展し、顕著な防除効果は見られなかった。そこで、EP接種実生苗の根からEPの分離を行うと、接種EPと類似の菌は僅かしか検出されず、接種EPの根への定着は低いものと思われた。今後、EPの接種方法等を検討することにより効果的定着法が確立されれば、白紋羽病防除への利用が可能になるものと思われる。
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