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樹木タンニン類のROS産生能及び消去能に着目した多機能性生理活性発現機構の解明

Research Project

Project/Area Number 17658079
Research Category

Grant-in-Aid for Exploratory Research

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 林産科学・木質工学
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

近藤 隆一郎  九州大学, 大学院農学研究院, 教授 (80091370)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 清水 邦義  九州大学, 大学院農学研究院, 助手 (20346836)
堤 祐司  九州大学, 大学院農学研究院, 助教授 (30236921)
Project Period (FY) 2005 – 2006
Project Status Completed (Fiscal Year 2006)
Budget Amount *help
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Keywordsタンニン / 樹皮 / メラニン / 生理活性 / 美白剤 / 細胞毒性 / メラニン生成抑制 / プロオキシダント
Research Abstract

樹木樹皮の有効利用を目指し、それらに多く含まれるタンニン類の多機能性生理活性発現機構について検討してきた。その結果、タンニンの構成フラバン単位のB環がピロガロール骨格の場合には、高い細胞毒性を示し、また、カテコール骨格の揚合には、メラニン生成抑制効果を示すことを見出した。その細胞毒性発現メカニズムには、タンニンの構成単位の水酸基パターンに由来する過酸化水素産生能が関与していることを明らかにした。具体的には、抽出物中にピロガロールを多く含む樹木タンニン類(.A.me(P)、4.ma(P))では、培地混合直後から過酸化水素が発生し6時間後には450μMもの高濃度の過酸化水素の発生が観察された。一方、カテコール核の多い樹木タンニン類(S.lo(P)、T.do(P))は、過酸化水素の発生量は非常に少なかった。さらに、過酸化水素の発生と、細胞毒性の関係を明らかにするために、B16メラノーマ細胞を用いて、過酸化水素の細胞毒性試験を行なった。その結果、過酸化水素のIC_<50>は242μMであり、ピガロール骨格を多く持つ樹木タンニン類の過酸化水素発生量は、B16メラノーマ細胞を死に至らしめるに十分な濃度であることが判明した。
以上のことから、樹木タンニン類の細胞毒性発現メカニズムは、過酸化水素の発生が関与していることが明らかとなった。また、catalaseを同時に添加すると、B環がピロガロール骨格の樹木タンニン類においても、顕著なメラニン生成抑制効果を示したことから、メラニン生成抑制効果にB環カテコール構造が必ずしも重要な構造ではないことが判明した。また、メラニン生成抑制効果については、タンパク質吸着能及び細胞膜への吸着効果が関与することを推察し、高分子タンニン類が、細胞膜への吸着能があることを実験的に示した。メラニン生成抑制活性の作用機序の少なくとも一部に、これらのタンニンの特性が関与しているかもしれない。タンニンの多機能性生理活性発現機構には、なお多くの不明な点が残されているが、今後、更なる検討により、科学的根拠を明確にした、樹木樹皮の新たな有効利用法が開発されることを期待したい。

Report

(2 results)
  • 2006 Annual Research Report
  • 2005 Annual Research Report

URL: 

Published: 2005-04-01   Modified: 2016-04-21  

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