異常プリオン分解酵素によるクラゲの分解と環境保全への応用
Project/Area Number |
17658133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
岡 達三 鹿児島大学, 農学部, 教授 (50116795)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 異常プリオン分解酵素 / プリオナーゼ / ミズクラゲ / アカクラゲ / サイフォン方式 / ミニプラント / 環境保全 / バイオリアクター |
Research Abstract |
申請者は、独自に発見した新規なタンパク質PSPを基質にして異常プリオン分解酵素(プリオナーゼ)を発見した。プリオナーゼは分子量20,000で至適温度は60℃、至適pHは9以上を示すアルカリ性セリンプロテアーゼである。本酵素は、異常プリオンタンパク質を至適条件で3分以内に分解することから、これまで報告されている異常プリオン分解酵素の中で最も強い活性を有する。本酵素は、ミズクラゲやアカクラゲを短時間で完全に溶解することから。環境浄化に有効な酵素であると考えられる。本研究では、プリオナーゼによるクラゲ分解の作用機序を解明するとともにクラゲ分解のミニプラントを作製して、自然環境保全への応用を試みた。プリオナーゼによるミズクラゲ分解に及ぼす温度の効果を30度から70度まで検討した結果、70度、30分間でミズクラゲを完全に分解した。一方。プリオナーゼによるミズクラゲ分解は蒸留水より海水とインキュベートした方が高い分解活性を示した。基質としてアカクラゲを用いても同様の結果が得られた。更に、クラゲ分解のためのサイフォン方式によるミニプラントを作製した。プリオナーゼを、電気恒温槽で70度になるまでインキュベートした後、サイフォン方式によってクラゲ槽に誘導した。ミズクラゲ3匹をクラゲ槽に入れた後、70度にヒートしたプリオナーゼを30分間上下循環させると、ミズクラゲは完全に分解された。更にクラゲ分解後の排水浄化について、Chemical Oxygen Demand(COD)を基準値にするためのバイオリアクターを検討した。先ず海底土壌から得られた微生物について、CODをマーカーとしたスクリーニングを行った。その結果、CODを減少させるような酵母を始めとする微生物が数種類得られた。これらの微生物をゼラチン内に封じ込め、バイオリアクターとした。クラゲ分解物をバイオリアクターに通すと、CODが基準値より減少した。現在詳細な条件については検討中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)