Project/Area Number |
17659015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関水 和久 東京大学, 大学院薬学系研究科, 教授 (90126095)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | カイコ幼虫 |
Research Abstract |
(1)四塩化炭素は、カイコ幼虫において、ほ乳動物の肝臓に相当する脂肪体と呼ばれる組織に障害を与える(未発表)。その結果、ほ乳動物における肝障害の指標となるマーカー酵素がカイコの血液中でも顕著に増加することが認められた。この系は肝臓障害モデルとして、医薬品の評価に有用であることが期待される。 (2)カイコ幼虫の餌に糖を添加することにより、血糖値を上昇させることができることが判明した(未発表)。糖の添加は幼虫の成育を阻害する。この系は、糖尿病のモデルとして有用であると期待される。 (3)カイコ幼虫の薬物の毒性を評価するための実験動物としての有用性について、黄色ブドウ球菌由来の毒素の作用について検討した。その結果、高等動物で得られた結果と矛盾のない結果を、カイコ幼虫を用いて得ることができることを明らかにした(Hossainら、J.Biochem.2006,140,439-444)。 (4)カイコの薬物体内動態にあずかる薬物への硫酸基転移酵素の遺伝子クローニングに成功した(Hattoriら、Biosci. Biotechnol. Biochem.2006, (5)cvfA遺伝子は、カイコ幼虫の感染モデルを用いて申請者らが初めて同定した黄色ブドウ球菌の病原性遺伝子である。このcvfA遺伝子欠損による病原性低下をマルチコピーで相補するsarZ遺伝子を同定することに成功した(Kaitoら、Mol.Micorobiol.2006,)。この遺伝子は、それ自体欠損すると病原性が低下する、新規の病原性遺伝子であった。 (6)cvfB遺伝子は、cvfA遺伝子とは異なる、カイコ幼虫の感染モデルを用いて申請者らが初めて同定した黄色ブドウ球菌の病原性遺伝子である。本研究においては、cvfB遺伝子が複数の分泌性タンパク質の発現制御を担っていることを明らかにした(Matsumotoら、Infect. Immun.2007,75,1964-1972)。
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