2重ラベル蛍光法を用いた自律神経-効果器接合部におけるCa2+動態の可視化
Project/Area Number |
17659075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
寺本 憲功 九州大学, 大学院医学研究院, 講師 (40294912)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩谷 さやか 共栄大学, 国際経営学部, 講師
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Keywords | 神経筋接合部 / 神経伝達 / 神経伝達物質 / アデノシン三リン酸 / 膜電位 / バリコシティー |
Research Abstract |
自律神経系は、生体恒常性の維持に重要な役割を果たしている。交感神経節後線維の機能的終末はノルアドレナリン、ATPに加え多くのペプチド等を神経伝達物質として種々内臓器を支配している。これらの神経伝達物質の放出は、交感神経線維の機能的終末における細胞内Ca^<2+>濃度([Ca^<2+>]_i)の上昇と密接な関係にある。しかしその[Ca^<2+>]_iの上昇を調節している生理的因子や自律神経-効果器伝達におけるプレ側及びポスト側における各々の[Ca^<2+>]_i動態についてはほとんど不明のままである。 我々は、交感神経線維の密度が極めて高くまた無髄の神経線維が平滑筋層内を走行しているマウス精索を研究に用いバリコシティを含む神経線維の機能的終末と平滑筋細胞のそれぞれに異なる2種類のCa^<2+>蛍光指示薬を負荷させる方法(2重ラベル蛍光法)を確立し共焦点顕微鏡を用いて神経終末と平滑筋のそれぞれの細胞内Ca^<2+>動態を独立した現象として高画質画像で観察することに成功した。機能的神経線維終末に存在する個々のバリコシティ内のCa^<2+>濃度([Ca^<2+>]_V)変化と外部刺激により神経伝達物質が放出されその結果、放出された神経伝達物質によって惹起されたラット精索平滑筋の細胞内Ca^<2+>濃度([Ca^<2+>]_S>の一過性変化も共焦点顕微鏡下で同時に鮮明な画像としてリアルタイムで記録することができた。また共焦点顕微鏡下で自律神経-効果器接合部におけるNeuroeffector Ca^<2+> Transients (NCTs)のCa^<2+>動態をさらに詳細に検討する目的でこの神経伝達機序について野生型とプリン受容体ノックアウトマウスとを比較しATPが、NCTs発生に重要な役割を果たしていることを明らかにした。本研究では単一の自律神経効果器接合部におけるプレ側及びポスト側の各々のCa^<2+>動態を可視化し自律神経終末線維が、神経伝達物質の放出を介して効果器である平滑筋をどのように制御しているかについて解析を行い現在、その結果を原著英文論文に執筆中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)