イムノグロブリン様受容体分子郡による破骨細胞分化制御に関する研究
Project/Area Number |
17659077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高井 俊行 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (20187917)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 抑制レセプター / 破骨細胞 / 免疫制御 / IgL受容体 / シグナル伝達 / 免疫学 / 骨形成 / イムノグロブリン様受容体 |
Research Abstract |
慢性関節リウマチにおける骨軟骨破壊のメカニズムの一つとして,破骨細胞の分化と異常活性化が挙げられる.しかしながら破骨細胞の分化プロセス,活性化プロセスにどのような分子機構がはたらいているのかについては十分に理解されていない.これまで破骨細胞の分化には骨芽細胞などから提供されるRANKL (receptor activator of NF-κB ligand)が必要十分と考えられていたが,我々はRANKL以外に多数のIgLR群が活性化する必要があることを突き止めた.つまりIgLRの活性化に利用されている膜アダプターであるFcRγとDAP12が同時に欠損することで破骨細胞の試験官内での分化は完全に阻害され,このマウスは重度の大理石骨病となる.破骨細胞のこの経路による活性化にはPIR-A,OSCAR,TREM-2,SIRPβ1などの既知の活性化型IgLR群および未知の活性化型IgLR群が関与していることが示された.この成果により,慢性関節リウマチ患者の破骨細胞のはたらきの制御は,IgLRを介する活性化経路を人為的に修飾することで達成できる可能性が指摘される.さらに抑制系レセプターの破骨細胞分化に及ぼす影響について研究を進め,PIR-B,ヒトのLILRBのアイソフォームのいくつかのものが破骨細胞上に発現して実際に破骨細胞分化を制御していることを示すデータが得られつつある.これらの成果は破骨細胞分化制御において,免疫系細胞と同様の抑制プロセスの存在を示唆するものであり,その創薬への応用を含めて今後の展開が期待できるレベルに達した.
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)