Project/Area Number |
17659096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
佐谷 秀行 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (80264282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三森 龍之 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 助教授 (00117384)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 幹細胞 / 前立腺 / 乳腺 / マトリクス / 三次元培養 / 細胞周期 / フローサイトメトリー / 細胞表面マーカー |
Research Abstract |
癌は細胞の異常増殖と組織構築の破壊という特徴的な病理像を呈する疾患である。これまでの研究によって、癌遺伝子あるいは癌抑制遺伝子の異常により細胞周期や細胞死制御が破綻し、ゲノムの不安定化を経て腫瘍化が誘導されることが明らかにされてきた。しかしこれらの結果の多くは、2次元(2D)の培養細胞を用いた実験によって見出されたものであり、実際の正常細胞が組織中で発癌し悪性化する過程を正確に反映したシステムに基づくものではない。近年、マトリクス中で乳腺細胞などを3次元(3D)培養することによって、増殖と組織構築を同時にモニターできるシステムが開発され、様々な遺伝子の異常と発癌の関連を洗いなおす実験が行われつつある。本研究はマウスの前立腺あるいは乳腺から幹細胞を含む細胞を分取した後マウス皮下に移植し、前立腺組織あるいは乳腺組織を再構築するシステムを樹立することを目的とし、さらに細胞周期制御を行う分子の過剰発現や発現抑制をそれらの細胞に誘導した後、移植を行うことにより、それらの分子制御異常の増殖や組織構築への影響を経時的に解析することを目的として行った。以下に本年度の成果を挙げる。 【1】マウス前立腺から分離した細胞10万個をマウス脂肪組織内に移植することにより、管腔構造を持つ前立腺組織を作ることに成功した。現在、さまざまな表面マーカーを用いて細胞を分取し、幹細胞となる分画を同定する作業を行っている。 【2】マウス乳腺から分離した細胞からLin+細胞を除いた後、CD24+CD49f+細胞をフローサイトメーターによって分取しマトリゲル3D培養系に移したところ管腔構造を持つ球状細胞塊を形成することに成功した。現在それらの細胞をマウス脂肪組織内に移植する実験を実施中である。
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