トリクロロエチレンによるヒトヘルペスウイルス6の再活性化の機序解明と予防対策
Project/Area Number |
17659175
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hygiene
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
那須 民江 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10020794)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上島 通浩 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (80281070)
久保田 健夫 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 教授 (70293511)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | トリクロロエチレン / 全身性皮膚・肝障害 / 中国 / ヒトヘルペスウイルス6 / 再活性化 / メチル化 / メチル化特異的PCR / ダイレクトシークエンス / サイトカイン / 6型ヒトヘルペスウイルス / DNAメチル化 / HHV6遺伝子型 |
Research Abstract |
これまでの研究において、トリクロロエチレン曝露により発生する全身性の皮膚-肝障害患者には抗体価の高いものが多いこと、これらの患者のHHV6遺伝子量が多いことが判明し、HHV6の再活性化が生じている可能性が示唆された。この再活性化はHHV6遺伝子の脱メチル化が原因であるとの仮説をたて、約1週間間隔で採血した入院患者の血液を用いてHHV6遺伝子のメチル化を検討した。患者から採血された血液のバフィーコートからDNAを抽出した。メチル化は「メチル化特異的PCR法」で解析した。しかし、HHV6のように発現量が極めて低い遺伝子は、バイサルファイト処理した際にDNAが壊れてしまい、従来のメチル化解析法ではメチル化の解析は不可能であることが判明した。そこで解析の方向性を少し変更した。ウイルスのDNAをbisulfate処理した後PCRで増幅し、HHV6のimmediate-early gene 1(1E1)と呼ばれる遺伝子(HHV6再活性化の際に最も早期に出現する蛋白)のプロモータ領域とその上流の繰り返し配列がみられるR3領域のCpG領域をdirect sequenceした。健常者から抽出できたHHV6DNAは70〜100%メチル化していたが、HHV6が活性化した状態(ポジティブコントロール)から抽出したHHV6 DNAのメチル化は0〜2%であった。即ち、活性化が見られたHHV6のDNAでは脱メチル化が誘発されており、先の仮説「HHV6の再活性化は脱メチル化によって起こる」可能性が示唆された。このdirect sequence法を用いて、今後再度患者のHHV6のメチル化状態を解析してゆきたい。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)