胎児期における環境要因・バイオマーカーによる生後の健康度の予測
Project/Area Number |
17659182
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public health/Health science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐田 文宏 北海道大学, 大学院医学研究科, 助教授 (90187154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸 玲子 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (80112449)
山田 秀人 北海道大学, 大学院医学研究科, 助教授 (40220397)
西條 泰明 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (70360906)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 低出生体重 / 子宮内発育遅延 / 葉酸 / 喫煙 / 飲酒 / 代謝酵素 / 遺伝子多型 / 交互作用 / 妊娠 / 環境化学物質 |
Research Abstract |
胎児期の環境要因は、児の出生時のみならず、小児期さらには成人期の健康度にも大きな影響を及ぼす。妊娠期の母親の生活習慣、栄養状態、化学物質の曝露と児の出生後の体重、身長などの小児の成長の指標との関連を検討し、生後の健康度を予測し、疾病予防・健康増進に役立てることを目的として、本研究を実施した。 妊婦・小児を対象とした既存コホートを研究対象とし、妊娠12週前後に、質問紙調査を実施し、居住地や職業による化学物質の曝露、喫煙・飲酒などの生活習慣、カフェイン・イソフラボン・魚介難の摂取などを調べた。児の成長の指標として、出生時の体格(体重、身長、胸囲、頭囲)を測定した。個体要因は、母親側の異物、葉酸、ステロイドの代謝能と関連のある酵素、炎症性サイトカインの遺伝子多型を調べた。母親の環境化学物質の曝露の指標として、血中PCB・ダイオキシン類、有機フッ素系化合物の測定を行った。 COMT遺伝子V158M多型のM/M型を持つ母親から生まれた児の低出生体重、子宮内発育遅延のリスクはいずれも有意に上昇し、CYP17A1遺伝子-34T>C多型のT/T型では同様の傾向が認められ、M/M型とT/T型を併せて持つ場合は、さらに低出生体重、子宮内発育遅延のリスクが上昇した。 妊娠初期の母親の血清葉酸値、妊娠時喫煙・飲酒状況と新生児の出産時体重、身長、頭囲、胸囲との関連を調べたところ、血清葉酸値5.7ng/ml以下の群、喫煙群、飲酒群で、いずれも減少または減少する傾向が認められた。母親の遺伝子型を考慮すると、喫煙群のCYP2E1遺伝子CYP2E1^*5多型C1/C1型の母親から生まれた児の出生時体重及び身長と、NQO1遺伝子P187S多型のP/P型の母親から生まれた児の出生時体重、身長及び頭囲は、いずれも非喫煙群に比べて有意に減少した。 今後、さらに解析を継続し、遺伝・環境交互作用を検討する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Effects of prenatal exposure to polychlorinated biphenyls and dioxins on mental and motor development in Japanese children at six months.2006
Author(s)
Nakajima S, Saijo Y, Kato S, Sasaki S, Uno A, Kanagami N, Hirakawa H, Hori T, Tobiishi K, Todaka T, Nakamura Y, Yanagiya S, Sengoku Y, Iida T, Sata F, Kishi R
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Journal Title
Environmental Health Perspective 114(5)
Pages: 773-778
Related Report
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[Journal Article] Dioxin and related chemicals concentration in human milk.2006
Author(s)
Kajiwara J, Todaka T, Hirakawa H, Hori T, Iida T, Washino N, Konishi K, Matsuzawa S, Ban S, Sata F, Kishi R, Yoshimura T
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Journal Title
Organohalogen Compounds 68
Pages: 1608-1610
Related Report
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