食事負荷に対する反応から見た、アディポネクチンの生理的意義
Project/Area Number |
17659186
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Public health/Health science
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
豊嶋 英明 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10023657)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉腰 浩司 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (30262900)
八谷 寛 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (30324437)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
|
Keywords | アディポネクチン / 食事負荷 / 高炭水化物食 / 高蛋白質食 / 血管内皮前駆細胞 |
Research Abstract |
健康成人男性10人を対象に、平成17年度に実施した高炭水化物食・高蛋白質食負荷試験のデータを解析した。アディポネクチン、高分子量アディポネクチン、レプチン、インスリン、血糖、高比重リポ蛋白コレステロール、低比重リポ蛋白コレステロール、中性脂肪、レムナントリポ蛋白コレステロール、血管内皮前駆細胞(EPC)について、食事前、食後1、3、5時間後の変化ならびに、その変化の2食事間における差違に着目して解析した。 まず、本研究の主題である(高分子量)アディポネクチンの食事負荷に対する変化を検討した。結果的に、アディポネクチンは、両食事負荷前後で変化せず、われわれの仮説は否定された。この摂食に影響されないアディポネクチンの特性は、検診などにおける生活習慣病のスクリーニングに用いる際に、逆に利点になると考えられる。われわれは、本萌芽研究とは別に、36時間の短期飢餓でも血中アディポネクチン濃度が変化しないことを確認しており、一つの論文にまとめて投稿すべく準備中である。 脂質関連項目は両食事ともに著明な変化を認めなかったが、血糖値、インスリンは高炭水化物食で顕著に上昇した。レプチンは両食事ともに摂食後1、3時間後に一旦低下したあと、5時間後に負荷前値に戻った。最も興味深かったのは、食事摂取後にEPCが有意に低下したことである。われわれの予想に反して、高蛋白質食摂取後にその傾向が顕著であった。最近注目されている食後高血糖、食後高脂血症に加えて、本研究で認められた食後EPC数低下もまた、動脈硬化初期変化に関与する食後体内環境変化の一つとして重要と考えられる。この結果を、2007年3月16日、神戸で開催された日本循環器学会学術集会で発表した(PJ-310)。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)