Project/Area Number |
17659251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Kidney internal medicine
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西森 克彦 東北大学, 大学院農学研究科, 教授 (10164609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 光伸 東北大学, 大学院医学研究科, 助教授 (30282073)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | オーファン受容体 / GPCR / LGR4 / 腎臓 / EOB / 角化細胞 / GPR48 / ノックアウトマウス / 新生致死 / 腎臓障害 / Cre-LoxP / EOB (Eye Open at Birth) |
Research Abstract |
Hueh AJらにより発見されたLGR4 (leucine-rich repeat containing G-protein coupled receptor 4)は、FSHR、LHR、TSHRなどと近縁と考えられる7回膜貫通型受容体のGPCR (G-protein coupled receptor)である。動物の腎臓や肝臓、卵巣、大腸、皮膚角化細胞、角膜など様々な組織での発現が観察されている。そのリガンドは未だに不明でありorphan受容体である。その生体に於ける機能を明らかにする為、我々はコンディショナル型LGR4KOマウスを作製し、まずCAG-Creマウス(全身でCreが発現するマウス)と掛け合わせ、LGR4遺伝子を全く持たないマウスを作製した。得られたLGR4-/-(ヌル)マウスはその半数が胎生致死を示し、残りも生後1〜2日間でその大半が死亡した。かろうじて出生したP1(生後1日以内)マウスは発育遅滞を示し出生時の体重が標準の7割しかなかった。特に腎臓が著しい綾小化(標準の3割)を示し、P1ヌルマウスの血漿クレアチニン値は有意に高く、糸球体密度の低下、腎炎の誘発とそこから正常に回復出来ない繊維化の傾向を示し、LGR4とその未知のリガンドが、腎臓発生後期段階、又はその最終段階での腎機能完成に必須の役割を持つことが示唆された(Kato S. et al, Nephron experimental, 2006)。一方、LGR4は皮膚角化細胞で高い発現を示し、角化細胞の移動性が損なわれた場合の典型症状であるEOB (Eye Open at Birth)を示したので、EOB新生児ヌルマウスから調製した培養角化細胞の移動性を測定したところ、これが損なわれていることが明らかになった。皮膚角化細胞での機能と腎臓形成/炎症過程からの回復における必要性を分離して解析するため、皮膚角化細胞特異的に発現するK5-CreマウスとfloxedLGR4マウスを掛け合わせ、皮膚角化細胞特異的LGR4欠損マウスを作製したところ、このマウスは腎臓変性と致死性から共に回避し、角化細胞の異常のみを示した。この研究でLGR4は、新規の角化細胞移動1生を制御する機能を持つことが明らかになった(投稿中)。
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