Project/Area Number |
17659259
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Nishitaga National Hospital (2006-2007) Tohoku University (2005) |
Principal Investigator |
小野寺 宏 Department of Clinical Research, National Hospital Organization Nishitaga National Hospital, 臨床研究部, 副院長 (20214207)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
糸山 泰人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30136428)
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Project Period (FY) |
2005 – 2007
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 重症筋無力症 / 胸腺 / ケモカイン / 治療 |
Research Abstract |
重症筋無力症における胸腺の免疫異常および胸腺摘除術前後での末梢血Tリンパ球の免疫機能を比較検討した. 1.一連の免疫系ケモカインシグナルを解析し,BhelperT細胞のマーカー分子でありB細胞と特定のT細胞の胚中心局在に必須のCXCR5シグナル変調を見出した.すなわちMG患者の末梢血CD4 T cellでのCXCR5発現頻度は有意に上昇していた.MG胸腺と正常胸腺との間でCXCR5およびCXCR5リガンドの発現頻度に差は無かったことから,末梢におけるCXCR5シグナルの変調が示唆された. 2.PD-1を介する免疫抑制系について検討した.CD8T細胞におけるPD-1陽性細胞比率はMG患者群で健常者に比して有意に低下していた.CD4 T cellについては有意差を認めなかった.過形成MG胸腺ではPD-1mRNAレベルは正常胸腺の数倍に達していたが胸腺腫症例では変化を認めなかった. 3.胸腺から末梢血へのTリンパ球移行を制御するシグナルを解析した.過形成MG胸腺ではCCR7リガンドであるCCL21の発現が有意に増加しており,過形成胸腺由来リンパ球でのCCL21反応性(遊走能)充進も観察された.胸腺腫におけるCCL21発現レベルや遊走能は正常胸腺と差が無かった.つぎに胸腺と末梢血との間のリンパ球移動を制御するsphingosine-1-phosphate(slp)シグナルを解析した.過形成胸腺におけるslp濃度は正常胸腺に比して上昇しており,slp受容体1の発現レベルは過形成胸腺において有意に増加していた. 本研究の結果,重症筋無力症とくに過形成胸腺合併例ではリンパ球移動に関連する免疫シグナルが著明に変調していることが明らかになった.過形成胸腺症例では胸腺摘除術の有効例が多いことが知られており,本研究の知見はその理論的根拠ともなると考える.今後,CCR7およびslpシグナル制御による難治性MG症例の病態解析および治療法開発が期待される.
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)