Project/Area Number |
17659335
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
川村 龍吉 山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (70262657)
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Project Period (FY) |
2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | ランゲルハンス細胞 / HIV / CCR5 / 経皮感染 |
Research Abstract |
まず経皮HIV侵入メカニズムを解明するため、全層皮膚を用いた新規経皮HIV感染モデルの確立に着手し、現在HIV曝露後の皮膚からT細胞へのHIV播種について研究中である。全層皮膚の角層をtape-strippingにて除去後24穴プレート上に置き、皮膚切片の周囲の側面をアガロースゲルにて固め、表皮側からHIVを加え2時間培養した後、皮膚切片を洗浄後培養液上に浮かべ、遊走してくるemigrant cellとアロCD4+T細胞を共培養し、培養液中のHIVp24をELISA法にて測定した。この系を用いた実験より、現在までに以下の結果が得られている。1)PSC-RANTESを経表皮的にHIV曝露前に処理すると、skin emigrantsからT細胞へのHIV播種は完全に抑制されたが、CLR inhibitorでは抑制効果は認められなかった。2)skin emigrantsには、HLA-DR+CD1a+Langerin+のLC、HLA-DR+CD1a+DC-SIGN-のdermal DC、HLA-DR+CD1a+DC-SIGN+のdermal DCの3種類のDC群が含まれていた。3)HIV曝露3日後のskin emigrantsを抗HIVp24抗体にて細胞内染色したところ、skin emigrants中のHLA-DR+Langerin+LCには約5%にHIVp24陽性の感染細胞が認められたが、DC-SIGN+dermal DCを含む他の樹状細胞群にはHIVp24陽性細胞は同定されなかった。4)viral replicationによりEGFPを発現するHIVをこの系において経表皮的に曝露したところ、R5HIVを曝露した場合のみに混合培養にEGFP陽性細胞が認められた。5)この混合培養をさらにFACSにて解析すると、HLA-DR+Langerin+LC中に、R5HIV-EGFPを曝露した場合のみEGFP陽性細胞が同定された。同実験において、HIV曝露後皮膚からskin emigrantsをあらかじめPKHにて標識した後にT細胞と培養したところ、PKH+EGFP+細胞に隣接してEGFPを強発現するT細胞が観察された。これらの結果から、経表皮的HIV曝露後皮膚からのskin emigrantsからT細胞へのHIV播種はCCR5を介したLCの感染が重要であることが示唆された。今後この実験系に他のウイルスを応用し解析を進めて行く予定であるが、ここまでの研究成果は2006年5月米国研究皮膚科学会にて口頭発表される(論文投稿中)。
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