核医学的手法を用いた放射線ホルメシスによる癌免疫賦活(アポトーシス)の検討
Project/Area Number |
17659358
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森田 浩一 北海道大学, 大学院医学研究科, 講師 (20210172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉木 長良 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (30171888)
久下 裕司 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (70321958)
犬伏 正幸 北海道大学, 大学院医学研究科, 特任助手 (70399830)
鐘ヶ江 香久子 北海道大学, 大学院医学研究科, 助手 (30326855)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 放射線ホルメシス / 癌免疫賦活 / アポトーシス / 放射線照射 / 放射線医薬品 |
Research Abstract |
この研究では放射線ホルメシスによる癌免疫機構賦活の有無を、核医学的手法を用いてアポトーシスの面から有用性を評価する。当教室で確立された担癌ラットモデルを用い、低線量全身照射法によって引きこされた放射線ホルメシスが癌細胞に対する内因性のアポトーシスを賦活させ得る可能性につき、^<99m>Tc-Annexin Vを使用して定量かつ精密な測定評価を行う。このことにより放射線ホルメシスによる免疫力の賦活がアポトーシスと深く関わっていることを明らかにするとともに、新たな癌治療の補助としての可能性を検討する。 ラット肝癌細胞KDH-81xlO^6をWistar(WKAH)ラットの左ひ腹筋内に移植し、担癌モデルを作成した。移植後、放射線照射群と対照群に分けた。照射群ラットはネンブタール麻酔下で、照射台上に固定し、0.2Gy全身照射を行った。対照群ラットはネンブタール麻酔だけで、照射は行わなかった。照射3日後、^<99m>Tc-Annexin V 100μCiをラットの尾静脈より投与した。トレーサー投与6時間後、全採血でラットを堵殺し、腫瘍組織を含んだ各臓器(腫瘍対側の大腿骨、脾臓、胸腺、肝臓、腎臓)を摘出し、その放射能を測定した。またHE染色と抗CD8抗体によるCD-8陽性細胞の免疫染色による腫瘍の病理組織学的検討を行った。 低線量全身照射後、対象群に比べて、腫瘍への^<99m>Tc-Annexin V集積は変化が認められなかった。しかし、免疫に関わる組織、すなわち胸腺、脾臓、骨髄への^<99m>Tc-Annexin V集積は少し増加の傾向があった。腫瘍組織におけるHE染色とCD8陽性細胞の免疫染色では、低線量全身照射によりviableな腫瘍細胞の間にある程度のリンパ球(CD8陽性細胞を含む)の浸潤が認められたものの、1回低線量全身照射によるCD8陽性細胞の増加と腫瘍への^<99m>Tc-Annexin V集積との間には顕著な相関が認められなかった。数回照射による更なる検討が期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)