Project/Area Number |
17659378
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
蒲池 浩文 北海道大学, 大学院医学研究科, 特任助手 (60374237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 通明 北海道大学, 医学部, 教授 (20250425)
藤堂 省 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (60136463)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 不凍糖タンパク質 / 不糖タンパク質 / 膵島移植 / 凍結保存 / 低温保存 / 不凍タンパク質 |
Research Abstract |
【背景】重症糖尿病に対する膵島細胞移植の成績は、細胞培養法や免疫抑制法の進歩により飛躍的に改善している。しかしながらドナーの絶対的不足と複数ドナーからの膵島が必要なことが普及の障害となっており、オンデマンド供給の可能な膵島細胞の効率的な凍結保存法が求められている。不凍糖タンパクは南極や北極近海の水温が零下になる極洋の魚が保有しているタンパク質である。魚は通常-0.7℃程で凍結してしまうが、不凍蛋白をもつ魚は-2℃以下まで海水温が下がっても凍結しない、このことによって、極洋でも生存が可能になっているのである。 前年度の研究により合成不凍糖タンパクが氷晶形成抑制により凍結解凍時に膵島保護効果を持つことを明らかにしたが、その後の研究により低温保存時により強い保護効果を持つことが明らかとなった。 【目的】不凍糖タンパクの持つ低温ストレスに対する膵島保護効果を明らかにする。 【方法】C57B6マウスより膵島を分離UW保存液中で72時間4℃で低温保存を行った。その後、STZ糖尿病C57B6マウス腎被膜下に600個の膵島を移植、移植後の血糖値正常化率をUW保存液中にGalGalNAc合成不凍糖タンパク30mg/ml添加群と非添加群で比較した。また移植後7日目にIPGTT(ブドウ糖負荷試験)を行い血糖値の推移を比較した。 【結果】合成不凍糖タンパク添加群では7例中6例(85.7%)で血糖値の正常化が得られたのに対し、非添加群では5例中血糖値の正常化が得られたものはなかった(0%)。移植後30日目に膵島を移植した腎臓を摘出し、血糖値の再上昇を確認。血糖値の正常化が低温保存膵島移植によるものであることを確認した。移植後7日目に行ったIPGTTにおいて合成不凍糖タンパク添加群では正常マウスの血糖推移に近い血糖推移が認められた。非添加群では血糖値の低下はまったく認められなかった。 【結論】合成不凍糖タンパクは72時間4℃という長時間の低温ストレスからマウス膵島を保護し、移植後の膵島機能を維持した。
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