Project/Area Number |
17659379
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
藤井 聡 北海道大学, 大学病院, 講師 (90291228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤堂 省 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (60136463)
小野江 和則 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (40002117)
岩渕 和也 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (20184898)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | CD1d / 遺伝子発現調節 / 連鎖解析 / 肝移植 / 分子遺伝学 |
Research Abstract |
動脈硬化は炎症性疾患であると認識されている。CD4陽性ヘルパーT(Th)細胞に関する報告は多く、Th1細胞は動脈硬化促進に、Th2細胞は動脈硬化抑制に寄与するといわれている。ナチュラルキラーT(NKT)細胞はT細胞とNK細胞両者の表面マーカーを有するユニークな細胞集団である。NKT細胞は、(1)Vα14Jα18などのinvariantなT細胞受容体(TCR)を介し、抗原提示細胞に発現される主要組織適合抗原複合体(MHC)クラスI分子類似のCD1d分子により提示される脂質を認識すること、(2)活性化状態で強力なIFN-γ・IL-4の産生能を示すこと、(3)恒常的にFasリガンドを発現していること、さらには(4)脂質代謝の中枢である肝臓に多く分布している、などの特徴をもつことから、動脈硬化の進展過程にNKT細胞が関与する可能性が指摘された。我々は既にC57BL/6(WT)マウスと、WTと同一の遺伝的背景でNKT細胞を欠くCD1d欠損(CD1d^<-/->)マウスにコレステロール含有量の高い動脈硬化食を与え、NKT細胞欠損の動脈硬化への影響を解析した。また、NKT細胞のリガンドとして知られるα-ガラクトシルセラミド(α-GalCer)をapoE^<-/->マウスに投与することで、NKT細胞の活性化による動脈硬化への影響を解析した。そしてNKT細胞が動脈硬化促進性に寄与する結果を得た。今年度はNKT細胞を標的とした治療法開発のため狭心症患者で末梢血NKT細胞レベルを検討した。狭心症患者ではNKT細胞レベルは低下しており、低下はNKT細胞活性化により受容体の発現が低下しているためと考えられた。安定型狭心症と不安定型狭心症では差はなく、NKT細胞は動脈硬化全般に広く関与することが示された。 また、代表的サイトカインIL1、IL6の肝細胞における線溶系抑制因子PAI-1の発現に及ぼす影響を評価した。培養肝細胞でIL-1とIL-6は相加的にPAI-1産生を増加させsiRNAを用いた実験などにより転写因子C/EBPに作用することを明らかにした。今後サイトカインがPAI-1産生を介して実際の血管障害に及ぼす影響を評価していく。
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