Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
|
Research Abstract |
膵がん細胞株7株を用い、各種濃度のTRAIL処置を行いTRAIL感受性を検討した。いずれの細胞も濃度依存性に細胞数が減少した。IC50によって感受性の高い細胞群と感受性の低い細胞群に分類可能であった。高感受性株(BxPC-3,HPAC)と低感受性株(AsPC-3,SUIT-2,CFPAC-1)を対象に、機能性TRAIL受容体DR4,DR5,decoy受容体DcR1,DcR2の発現を検討した。受容体の発現には差がなかった。アポトーシス促進蛋白としてFADD,Bax,Smac,cytochrome C,caspase-8,caspase-9,caspase-3の発現、またアポトーシス抑制蛋白としてFLIP-L,FLIP-S,Bcl-2,Bcl-XL,XIAPの発現をRT-PCRで検討した。低感受性株3株でFLIP-Sの発現が著名に減弱していた。膵癌のTRAIL抵抗性細胞におけるcycloheximideのTRAIL誘導アポトーシスの増強効果と、cycloheximedeによるアポトーシス関連蛋白の発現の変化を検討した。低感受性株(AsPC-3,SUIT-2,CFPAC-1)はいずれもcycloheximedeによりアポトーシスが促進した。このときcaspase-8,caspase-9,caspase-3のcleaved formが強く発現していた。また低感受性株で強発現しているFLIP-S,XIAPはcycloheximedeによるアポトーシス促進時には、その発現が明らかに減弱した。FLIP-S,XIAPの発現修飾、Smac peptide導入によってTRAIL感受性が変動するか検討した。Smac peptideとFLIP antisenseの同時処理による増感作用について検討した。また、ヤブコウジ成分のembelinのXIAP阻害作用を検討したところ、embelin単独処理またはembelin+ Smac peptide、embelin + FLIP antisense各処理群でTRAIL感受性が増強した。PI3-kinase inhibitor、AKT inhibitorによって、FLIP-S,XIAPの活性低下とTRAIL感受性増強が誘導された。embelinはXIAP阻害作用を示す植物性小分子化合物であり、これをリード化合物とした新規抗腫瘍薬剤の開発に期待できる。
|