エネルギーチャージによる新たな組織機能評価法の確立と保存膵からの膵島分離法の開発
Project/Area Number |
17659416
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
斎藤 拓朗 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (20305361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 貴男 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (70343390)
見城 明 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (40305355)
木村 隆 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (00381369)
寺島 雅典 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (40197794)
後藤 満一 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50162160)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 膵島移植 / エネルギーチャージ / 臓器保存 / 膵消化 / 膵島分離 |
Research Abstract |
膵β細胞ではGlucose刺激によりATP/ADP比が上昇しインスリン分泌のtriggerとなることが広く知られており、また細胞内のエネルギー充足率であるenergy charge(EC)[(ATP+0.5ADP)/(ATP+ADP+AMP)]は保存臓器のviabilityの指標として用いられている。平成18年度は移植前static incubation時に膵島ECをアデノシン迅速測定法により測定し、膵島機能評価法としての有用性について検討した。 8週齢Wistarratから膵島分離し、その後4°CUW液中に0時間(0時間群),24時間(24時間群)、あるいは96時間(96時間群)それぞれ浸漬保存し、復温後にSTZ誘導糖尿病C57BL/6マウスの腎皮膜下へ移植した。また、移植直前にstatic incubationを施行しstimdation index(SI)およびECを測定した。 その結果、マウス腎皮膜下移植後の血糖値は、0.24時間群ではそれぞれ移植1日後および4日後に正常化したが、96時間群では正常化しなかった。0時間群におけるSIは24および96時間群に比して有意に高値を示した(0時間群;35.1±5.2、24時間群;1.5±0.6、96時間群;0.5±0.1,p<0.01)。また、high glucose時のECも0時間群では24および96時間群に比して有意に高値を示した(0時間群;0.53±0.1,24時間群;0.40±0.1,96時間群;0.26±0.1,p<0.01)。 以上の結果より、static incubation中のEC測定は、迅速かつ簡便に膵島機能を反映する有用な評価法と考えられた。これらの結果を踏まえ、現在、膵摘出直後にコラゲナーゼを臓器保存液とともに膵管内へ注入するモデルを作成し、ECに基づいた新たな膵島分離法についての実験を継続中である。また、ヒト膵島移植の臨床例において膵島分離中のECおよびアデノシンの推移を測定し、良好な分離時には膵島分離中もECが良好に維持され、また膵消化の進行に伴い消化液中のATP量が経時的に増加することを確認した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)