精密金属集積能を有する特異構造高分子の創製と光機能の解明
Project/Area Number |
17681011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanostructural science
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
樋口 昌芳 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノ有機センター, 主幹研究員 (80306852)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥26,390,000 (Direct Cost: ¥20,300,000、Indirect Cost: ¥6,090,000)
Fiscal Year 2006: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2005: ¥21,840,000 (Direct Cost: ¥16,800,000、Indirect Cost: ¥5,040,000)
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Keywords | ハイブリッドポリマー / 自己集合 / 電子・光材料 / ナノ材料 / 高分子合成 / 超分子化学 / 電子・電気材料 |
Research Abstract |
有機-金属ハイブリッドナノ材料は、有機高分子と金属種をナノスケールで複合化させた材料であり、有機物と金属種の異なる物性が相乗的に作用することで、従来にない電子・光機能の発現が期待される。しかし、従来の高分子錯体では、高分子内に金属イオンを精密に配置する方法がないため、金属イオンと有機高分子が単に統計的に混合された材料となって、その特異物性を引き出せない。すなわち、ハイブリッドナノ材料の開発においては、有機物と金属の精密ナノ複合化の手法の開拓が極めて重要と言える。 研究代表者は、環状ポリフェニルアゾメチンにおける分子内ポテンシャル勾配を利用して、塩化スズを段階的に集積させることに成功した。また、塩化鉄や塩化金を用いても段階的な金属集積挙動が起こることを、紫外可視吸収スペクトル測定から明らかにした。X線結晶構造解析と分子軌道計算を組み合わせることで、分子内ポテンシャル勾配の存在を明らかにした。さらに、その際の錯形成定数が、金属によって異なることを利用して、この環状ポリフェニルアゾメチンに異なる2種類の金属イオンを位置と個数を制御して精密に集積させることに成功した。一方、金属集積によって環状フェニルアゾメチンがレドックス活性となることを見出し、さらに、還元電位を印加し続けることで集積した金属イオンが放出される現象を発見した。この放出と集積の挙動は電気化学的に可逆であり、本材料が金属イオンのセンシング材料として有効であることが判明した。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)