大規模災害時に有効な避難誘導計画における都市機能整備に関する研究

• Project/Area Number: 17681020
• Research Category: Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
• Allocation Type: Single-year Grants
• Research Field: Social systems engineering/Safety system
• Research Institution: University of Toyama (2007); Kyoto University (2005-2006)
• Principal Investigator: 秋月 有紀 University of Toyama, 人間発達科学部, 准教授 (00378928)
• Project Period (FY): 2005 – 2007
• Project Status: Completed (Fiscal Year 2007)
• Budget Amount: ¥9,490,000 (Direct Cost: ¥7,300,000、Indirect Cost: ¥2,190,000); Fiscal Year 2007: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000); Fiscal Year 2006: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000); Fiscal Year 2005: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
• Keywords: 避難誘導 / 避難経路 / 公共交通施設 / サイン / 視認性 / 避難行動 / 高齢者 / トンネル火災 / 歩行速度 / 等価反射率 / 視力 / 立体角投射率 / 火災 / 煙の付着 / 視野輝度 / 照度計算 / ゾーンモデル / 画像処理 / 経路探索

Research Abstract

首都圏および大阪都市圏で建設件数が急増している地下大規模空間に対する火災安全設計手法の開発が急がれている。そこで京都大学防災研究所田中哮義教授と共同研究を行い、昨年実験で収集したデータに基づき、火災時に発生する視環境の低下(停電や火災煙による視野輝度の減衰)を避難者の視力に換算し、取扱が容易な指数関数を用いて避難者の歩行速度および避難時心理状態を予測するモデル式を構築した。この成果はアジアオセアニア国際火災会議で報告し、平成20年度に国際火災学会(査読付論文)として対外報告することが決定した。さらにトンネルを模した実大実験空間において燃焼実験を行い、燃焼に伴う空間内温度・風速分布の測定に合わせて視野輝度分布の経時変化を測定した。トンネル内の温度分布実測値は、既存の二層ゾーンモデルを発展させた多層ゾーンモデルの予測値とよく対応したが、視野輝度分布は取扱が容易な二層ゾーンモデルで十分説明できることを確認した。
関西大学原直也准教授および前出田中教授との共同研究において、閉空間の床面照度簡易予測モデルを構築し、実在する地下街駐車場での車両火災を例にシミュレーションを行った結果を、国際照明学会で報告した。
また避難誘導灯や非常口サインなどの避難誘導ツールの実態把握を行うにあたり、前出田中教授・摂南大学岩田三千子教授・同志社女子大学奥田紫乃講師と共同研究を行い、効率的なサイン設置状況の把握方法について調査データに基づき検討し、成果を平成20年度建築学会(査読付論文)および国際色彩学会で報告する予定である。
さらに照明学会屋外防災照明調査研究委員会の委員として東南海地震対策に熱心に取り組んでいる和歌山県・静岡県の夜間屋外照明の災害時対応について行政ヒアリングを行い、前年度に調査した四国の結果と合わせて年度末に開催されたシンポジウムで地方自治体の夜間避難対策の現状について報告した。

Research Products

• [Journal Article] Experimental Study for Walking speed in Excape route considering Luminous Condition, Smoke Density and Evacuee's Visual Acuity. (2007)
  • Author(s): Akizuki, Y., Yamao, K. and Tanaka, T.
  • Journal Title: Proceedings of the 7th Asia-Oceania Symposium on Fire Science & Technology(現在事務局が冊子化中:会議での配布物はアブストラクトを冊子にした暫定版) Pages: 119-119
  • Peer Reviewed
• [Journal Article] Calculating methods of Floor Illuminance by Emergency Lights in Fire Smoke taking into account of Smoke Adhesion (2007)
  • Author(s): Akizuki, Y., Hara, N. and Tanaka, T.
  • Journal Title: Procceedings of 26th session of the CIE Vol.2
• [Journal Article] 歩行空間の光環境と歩行速度及び歩行者視力の関係、火災環境下での視認性と避難歩行速度に関する研究(その1) (2007)
  • Author(s): 秋月有紀、山尾耕平、田中哮義
  • Journal Title: 日本火災学会平成19年度研究発表会概要集 Pages: 28-29
• [Journal Article] 歩行空間の光環境と歩行後評価、歩行者視力の関係、火災環境下での視認性と避難歩行速度に関する研究(その2) (2007)
  • Author(s): 山尾耕平、秋月有紀、田中哮義
  • Journal Title: 日本火災学会平成19年度研究発表会概要集 Pages: 30-31
• [Journal Article] ポテンシャル法に基づく階段室避難シミュレーションの開発 〜その1 被験者実験による避難者行動モデルの定式化 〜 (2007)
  • Author(s): 水野雅之、円谷信一、菅野晃一、秋月有紀、田中哮義、森田昌宏、菅原進一、松村保雄、塚原孝夫、奥田義範
  • Journal Title: 日本火災学会平成19年度研究発表会概要集 Pages: 22-23
• [Journal Article] ポテンシャル法に基づく階段室避難シミュレーションの開発 〜その2 階段室避難シミュレーションの開発 〜 (2007)
  • Author(s): 円谷信一、水野雅之、菅野晃一、秋月有紀、田中哮義、森田昌宏、菅原進一、松村保雄、塚原孝夫、奥田義範
  • Journal Title: 日本火災学会平成19年度研究発表会概要集 Pages: 24-25
• [Journal Article] ポテンシャル法に基づく階段室避難シミュレーションの開発 〜その3 消防行政における避難安全指導への活用を目指した階段室避難シミュレーションの整備 〜 (2007)
  • Author(s): 菅野晃一、水野雅之、円谷信一、秋月有紀、田中哮義、森田昌宏、菅原進一、松村保雄、塚原孝夫、奥田義範
  • Journal Title: 日本火災学会平成19年度研究発表会概要集 Pages: 26-27
• [Journal Article] 火災環境下での視認性と避難者行動及び心理状態に関する研究 (2007)
  • Author(s): 山尾耕平、秋月有紀、田中哮義
  • Journal Title: 日本建築学会近畿支部研究報告集 47号 Pages: 281-284
• [Journal Article] 災害時避難経路の視認性と避難歩行速度に関する実験的研究、その1様々な光環境下での歩行速度の予測 (2007)
  • Author(s): 秋月有紀、山尾耕平、田中哮義
  • Journal Title: 日本建築学会2007年度大会(九州)学術講演梗概集 Pages: 279-280
• [Journal Article] 災害時避難経路の視認性と避難歩行速度に関する実験的研究、その2 避難者の心理状態の予測 (2007)
  • Author(s): 山尾耕平、秋月有紀、田中哮義
  • Journal Title: 日本建築学会2007年度大会(九州)学術講演梗概集 Pages: 281-282
• [Journal Article] 被験者実験による階段降下歩行者モデルの定式化 ポテンシャル法に基づく階段避難シミュレーションの開発(その1) (2007)
  • Author(s): 水野雅之、円谷信一、秋月有紀、田中哮義、森田昌宏、菅原進一
  • Journal Title: 日本建築学会2007年度大会(九州)学術講演梗概集 Pages: 283-284
• [Journal Article] 階段室避難シミュレーションの開発 ポテンシャル法に基づく階段避難シミュレーションの開発(その2) (2007)
  • Author(s): 円谷信一、水野雅之、秋月有紀、田中哮義、森田昌宏、菅原進一
  • Journal Title: 日本建築学会2007年度大会(九州)学術講演梗概集 Pages: 285-286
• [Journal Article] 様々な光環境下での視認性と歩行速度に関する研究 (2007)
  • Author(s): 秋月有紀、山尾耕平、田中哮義
  • Journal Title: 平成19年度(第40回)照明学会全国大会講演論文集 Pages: 91-92
  • NAID: 130006953633
• [Journal Article] 火災時の煙流動に伴う視野輝度分布の予測 (2006)
  • Author(s): 秋月有紀, 田中哮義
  • Journal Title: 照明学会誌 第90巻4号 Pages: 209-214
  • NAID: 110004704495
• [Journal Article] 建物内煙流動予測計算の効率化のためのGUIプログラム開発 建物内煙流動予測におけるGUI利用に関する研究(その1) (2006)
  • Author(s): 金井良智, 田中哮義, 秋月有紀, 山田茂, 角谷三夫
  • Journal Title: 日本火災学会研究発表会概要集 Pages: 540-543
• [Journal Article] 画像処理による避難経路の視環境の表現 建物内煙流動予測におけるGUI利用に関する研究(その2) (2006)
  • Author(s): 秋月有紀, 金井良智, 田中哮義, 原直也, 野口太郎
  • Journal Title: 日本火災学会研究発表会概要集 Pages: 544-547
• [Journal Article] 建物空間内煙流動GUIプログラムの開発 避難安全検証のGUI利用に関する研究(その1) (2006)
  • Author(s): 田中哮義, 秋月有紀, 山田茂, 角谷三夫
  • Journal Title: 日本建築学会全国大会学術講演梗概集A-2防火・海洋・情報システム技術 Pages: 191-192
• [Journal Article] 火災時の避難経路の視環境の表現 避難安全検証のGUI利用に関する研究(その2) (2006)
  • Author(s): 秋月有紀, 田中哮義, 原直也, 野口太郎
  • Journal Title: 日本建築学会全国大会学術講演梗概集A-2防火・海洋・情報システム技術 Pages: 193-194
• [Journal Article] Calculation Method for Visibility of Emergency Sign in Fire taking into accout of Smoke Adherence (2005)
  • Author(s): Yuki AKIZUKI, Takeyoshi TANAKA, Hidekazu SUZUKI, Tsuneto TSUCHIHASHI
  • Journal Title: Fire Safety Science Proceedings of the Eighth International Symposium Pages: 1093-1105
• [Journal Article] Study on the Visibility of Emergency Sign in Fire Smoke Part 1 : Calculation model of target luminance in the evacuee's view taking into account of smoke adherence (2005)
  • Author(s): Yuki AKIZUKI, Hidekazu SUZUKI, Takeyoshi TANAKA, Tsuneto TSUCHIHASHI
  • Journal Title: Proceeding of 5th Lux Pacifica in Cairns Pages: 41-46
• [Journal Article] Study on the Visibility of Emergency Sign in Fire Smoke Part 2 : Calculation model for luminance distribution in fire at a smoke filling stage (2005)
  • Author(s): Hidekazu, SUZUKl, Yuki AKIZUKI, Takeyoshi TANAKA
  • Journal Title: Proceeding of 5th Lux Pacifica in Cairns Pages: 47-52
• [Journal Article] 火災煙中の誘導標識の視認性予測に関する研究 その1 煙の付着を考慮した光透過式 (2005)
  • Author(s): 秋月有紀, 鈴木秀和, 田中哮義, 土橋常登
  • Journal Title: 日本火災学会研究発表会概要集 Pages: 580-583
• [Journal Article] 火災煙中の誘導標識の視認性予測に関する研究 その2 二層ゾーンモデルを用いた避難者視野輝度の予測 (2005)
  • Author(s): 鈴木秀和, 秋月有紀, 田中哮義
  • Journal Title: 日本火災学会研究発表会概要集 Pages: 584-587
• [Journal Article] 火災煙下での視覚刺激の物理量変化に関する研究 その2 煙の付着を考慮した視野輝度分布の予測 (2005)
  • Author(s): 秋月有紀, 鈴木秀和, 田中哮義, 土橋常登
  • Journal Title: 照明学会全国大会講演論文集 Pages: 111-112
  • NAID: 130006953226
• [Journal Article] 火災煙中の避難に対する視環境計画に関する研究 その1 煙の付着を考慮した視野輝度予測式 (2005)
  • Author(s): 秋月有紀, 鈴木秀和, 田中哮義, 土橋常登
  • Journal Title: 日本建築学会全国大会学術講演梗概集A-2防火・海洋・情報システム技術 Pages: 293-294
• [Journal Article] 火災煙中の避難に対する視環境計画に関する研究 その2 二層ゾーンモデルを用いた火災室の視野輝度変化の予測 (2005)
  • Author(s): 鈴木秀和, 秋月有紀, 田中哮義
  • Journal Title: 日本建築学会全国大会学術講演梗概集A-2防火・海洋・情報システム技術 Pages: 295-296
• [Journal Article] 火災煙流動に伴う視野輝度分布の予測 (2005)
  • Author(s): 秋月有紀, 田中哮義, 鈴木秀和
  • Journal Title: 関西支部連合大会講演論文集
• [Presentation] 地方自治体の夜間避難対策の現状 〜高知・徳島・和歌山・静岡の事例〜 (2008)
  • Author(s): 秋月有紀
  • Organizer: シンポジウム「広域停電時の避難誘導〜あなたの街は大丈夫?!」
  • Place of Presentation: 大阪市立大学・日本
  • Year and Date: 2008-03-27
• [Presentation] いのちを守るあかりとサイン (2007)
  • Author(s): 秋月有紀
  • Organizer: 第5回趣都ミニフォーラムあかりトーク2007
  • Place of Presentation: 金沢市・日本
  • Year and Date: 2007-10-12
• [Presentation] Experimental Study for Walking speed in Excape route considering Luminous Condition, Smoke Density and Evacuee's Visual Acuity. (2007)
  • Author(s): Akizuki, Y.
  • Organizer: 7th Asia-Oceania Symposium on Fire Science & Technology
  • Place of Presentation: 香港・中国
  • Year and Date: 2007-09-21
• [Presentation] 災害時避難経路の視認性と避難歩行速度に関する実験的研究、その1様々な光環境下での歩行速度の予測 (2007)
  • Author(s): 秋月有紀
  • Organizer: 日本建築学会2007年度大会(九州)
  • Place of Presentation: 福岡大学・日本
  • Year and Date: 2007-08-30
• [Presentation] 災害時避難経路の視認性と避難歩行速度に関する実験的研究、その2避難者の心理状態の予測 (2007)
  • Author(s): 山尾耕平
  • Organizer: 日本建築学会2007年度大会(九州)
  • Place of Presentation: 福岡大学・日本
  • Year and Date: 2007-08-30
• [Presentation] 被験者実験による階段降下歩行者モデルの定式化 ポテンシャル法に基づく階段避難シミュレーションの開発(その1) (2007)
  • Author(s): 水野雅之
  • Organizer: 日本建築学会2007年度大会(九州)
  • Place of Presentation: 福岡大学・日本
  • Year and Date: 2007-08-30
• [Presentation] 階段室避難シミュレーションの開発 ポテンシャル法に基づく階段避難シミュレーションの開発(その2) (2007)
  • Author(s): 円谷信一
  • Organizer: 日本建築学会2007年度大会(九州)
  • Place of Presentation: 福岡大学・日本
  • Year and Date: 2007-08-30
• [Presentation] 様々な光環境下での視認性と歩行速度に関する研究 (2007)
  • Author(s): 秋月有紀
  • Organizer: 平成19年度(第40回)照明学会全国大会
  • Place of Presentation: 福岡工業大学・日本
  • Year and Date: 2007-08-24
• [Presentation] Calculating methods of Floor Illuminance by Emergency Lights in Fire Smoke taking into account of Smoke Adhesion (2007)
  • Author(s): Akizuki, Y.
  • Organizer: 26th session of the CIE
  • Place of Presentation: 北京・中国
  • Year and Date: 2007-07-06
• [Presentation] 火災環境下での視認性と避難者行動及び心理状態に関する研究 (2007)
  • Author(s): 山尾耕平
  • Organizer: 日本建築学会近畿支部大会
  • Place of Presentation: 大阪工業技術専門学校・日本
  • Year and Date: 2007-06-16
• [Presentation] 歩行空間の光環境と歩行速度及び歩行者視力の関係、火災環境下での視認性と避難歩行速度に関する研究(その1) (2007)
  • Author(s): 秋月有紀
  • Organizer: 日本火災学会平成19年度研究発表会
  • Place of Presentation: 東京理科大学・日本
  • Year and Date: 2007-05-22
• [Presentation] 歩行空間の光環境と歩行後評価、歩行者視力の関係、火災環境下での視認性と避難歩行速度に関する研究(その2) (2007)
  • Author(s): 山尾耕平
  • Organizer: 日本火災学会平成19年度研究発表会
  • Place of Presentation: 東京理科大学・日本
  • Year and Date: 2007-05-22
• [Presentation] ポテンシャル法に基づく階段室避難シミュレーションの開発 〜その1 被験者実験による避難者行動モデルの定式化 〜 (2007)
  • Author(s): 水野雅之
  • Organizer: 日本火災学会平成19年度研究発表会
  • Place of Presentation: 東京理科大学・日本
  • Year and Date: 2007-05-22
• [Presentation] ポテンシャル法に基づく階段室避難シミュレーションの開発 〜その2 階段室避難シミュレーションの開発 〜 (2007)
  • Author(s): 円谷信一
  • Organizer: 日本火災学会平成19年度研究発表会
  • Place of Presentation: 東京理科大学・日本
  • Year and Date: 2007-05-22
• [Presentation] ポテンシャル法に基づく階段室避難シミュレーションの開発 〜その3 消防行政における避難安全指導への活用を目指した階段室避難シミュレーションの整備 〜 (2007)
  • Author(s): 菅野晃一
  • Organizer: 日本火災学会平成19年度研究発表会
  • Place of Presentation: 東京理科大学・日本
  • Year and Date: 2007-05-22