Project/Area Number |
17686020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Intelligent mechanics/Mechanical systems
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
塚越 秀行 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (50313333)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥19,240,000 (Direct Cost: ¥14,800,000、Indirect Cost: ¥4,440,000)
Fiscal Year 2006: ¥10,270,000 (Direct Cost: ¥7,900,000、Indirect Cost: ¥2,370,000)
Fiscal Year 2005: ¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
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Keywords | 移動ロボット / 流体アクチュエータ / 自励振動 / マッサージ / レスキューロボット |
Research Abstract |
本研究は、複雑な配管内部や災害現場など、人間の潜入しにくい狭隘空間を移動探するロボットの開発を目的としている。その実現のためには、推進駆動用アクチュエータおよび伝達駆動系の小型構造化・高出力化が不可欠である。そこで、研究代表者らが提案してきた偏平チューブを用いた流体アクチュエータを用いて駆動系の省スペース化を図り、目的のロボット実現手段を検討していくことにした。 まず、アクチュエータ単体の駆動推進力を検討するため、自励振動を生成する円形偏平チューブ:(Flat Ring Tube、以後FRTと呼ぶ)の駆動特性を調べた。その結果、FRTの振動数は内部の流量にほぼ比例して増加すること、推進力を最も効率よく伝達できる最適な接触箇所が存在すること、同一流量でもチューブサイズの小型化に伴い振動数が増加すること、などが明らかとなった。 次に、円筒形状またはマット形状の移動探査機の推進を目指し、FRTを複数個用いてそれらの周部に配置したところ、上記最適部で駆動した場合でもFRT個数の増加とともに全体の推進力が減少することが明らかとなった。移動体体幹の長さが短い場合にはFRTの設置個数の最小化を図ることで推進可能であるが、長くなった場合には本手法では十分な推進力を得られないと考えられる。 その解決策として、対抗した複数の偏平チューブの手繰り出し現象を用い、外部環境に対して全く摺動せずに探査装置を搬送する、全く新しい移動方式を考案した。これは、円筒状柔軟ホース内部からホース表皮が手繰り出されるように推進する動作を基本とするものである。試作したホースユニットは、ホース表皮の外壁軸方向に位相差180度を有して2本の偏平チューブを配置した構造を基本としている。偏平チューブ端部から1気圧程度の空圧で加圧すると、探査用カメラを狭隘空間で推進させることが確認できた。また、方向操舵・搬送機能も実現し、外径50mm程度の円筒形構造による曲率100mm程度の湾曲狭隘空間のS字クランクでの移動も実現できた。 一方、FRTの多毛構造体を人体表面に装着することにより、筋血流の促進効果を生成することも明らかとなった。このようなFRTによるウェアラブル・マッサージデバイスは、家庭用水道圧を駆動源として電気を全く使用しないアクチュエータであるため、電磁ノイズを発生することがなく、ペースメーカー使用者や妊娠中の女性にも気軽に使用可能である。サーモグラフィーによる計測の結果、10分間のマッサージにより使用後30分以上も皮膚表面温度の上昇効果がみられた。 以上のように、FRTは移動体の推進力生成機能と同時に、人体の血流促進機能も生成できることが明らかとなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)