Budget Amount *help |
¥29,770,000 (Direct Cost: ¥22,900,000、Indirect Cost: ¥6,870,000)
Fiscal Year 2006: ¥12,870,000 (Direct Cost: ¥9,900,000、Indirect Cost: ¥2,970,000)
Fiscal Year 2005: ¥16,900,000 (Direct Cost: ¥13,000,000、Indirect Cost: ¥3,900,000)
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Research Abstract |
1.種々に変動する実環境を模擬して,乾燥湿潤のパターンを変化させた条件のもとで,塩化物イオン浸透現象について実験・解析の両面から詳細な検討を行った.また環境条件を構造化するにあたり,塩化物イオン浸透に対して最も影響の大きい水分境界条件の相違に対して検討した.具体的には,水蒸気の移動が卓越する吸湿環境,サクションによる液状水の移動が卓越する浸漬環境を,様々な乾湿サイクルで実験的に模擬し,解析モデルとの比較・検証を行った.その結果,任意の水分および塩化物イオン境界に対して適用可能な手法を提案することに成功した. 2.任意の温湿度環境に適用可能な,水分移動・平衡モデルならびに細孔構造形成モデルの構築と,それらの強連成に関する解析的検討を行った.乾燥-湿潤の含水状態履歴挙動を説明するものとして,インクボトル形状の細孔内に存在する成分について統計的な処理を用いてモデル化を行っていたが,それらを温度依存の関数とすることで,任意の温度履歴に対して含水状態を予測する手法の開発を行った.さらに,生成される水和物のキャラクターの温度依存性を考慮することで,水和途上の温度変化を受けるセメント硬化体の細孔構造を表現するモデルの提案に成功した. 3.種々の環境条件(温度ならびに湿度)のもとでの炭酸化進行の予測を可能とするべく,モデルの一般化,高度化を図った.従来は水酸化カルシウムのみを反応種として考慮してたが,長期の炭酸化反応および低濃度自然環境下での炭酸化反応を精度良く追跡するために,C-S-Hの反応をも考慮し,さらに炭酸化反応前後の水和物の質量バランス,体積変化を考えることで,微視的な観点からの反応予測に成功した.
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