Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2007: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
オープンソースソフトウェア(Open Source Software,以下OSSと略す)は,セキュリティ向上や開発・保守コスト削減のために,EU加盟国を中心に欧米において,数多くの企業,自治体,教育機関,政府関係機関などで支持されている.しかしながら,実際には市場に占める割合も小さく,開発環境の整備も今一歩の状態である.特に,サポート体制や品質・信頼性の問題は,その普及を妨げる大きな要因として考えられている.OSSが急速に普及し始めている現在,OSSの信頼性に関するなんらかの評価指標を提示することが重要であると思われる. また,OSSのリリース候補版において十分な信頼性を確認することは,正式版リリース後のユーザに対する信頼や人気に大きくかかわるだけでなく,OSSの保守労力の増大に深く関係する.したがって,リリース候補版の信頼性を評価するとともに,最適なバージョンアップ時期を推定することはOSS開発において重要な段階となる. 本研究では,非同次ポアソン過程に基づくソフトウェア信頼度成長モデルから総期待開発労力を定式化することにより,最適バージョンアップ時刻推定手法を提案した.また,既存の信頼性評価ツールに対して最適バージョンアップ時期推定機能として組み込んだ.さらに,本ツールの適用可能性を評価するために,複数のOSSに対する信頼性評価結果を示した. OSSでは信頼性を動的かつ定量的に評価するという試みが行われていなかったことから,本研究において開発されたOSSに対する最適バージョンアップ時刻推定ツールが,OSSの信頼性に関する評価指標を提示し,より高品質な各種OSSの開発に結びつくものと考える.
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