Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2007: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
最終年度では,これまでの2年間で検討した矛盾要因(論理的な矛盾とオントロジー的な矛盾)の提案および形式化したオントロジーの論理型言語の実用性を検討した。特に,実例による検証と数学的な証明による理論的な検証を行った。実証には,実世界で重要となるイベント知識を含んだ知識表現や推論の有用性を検証するために,法律分野(法的推論)への応用を検討した。 本年度のアカデミックな研究成果として,法的推論システムの実現のために法令文のルール知識に加えて判例を描写するイベント(一回性の事象)のための表現手段を提案した。法律判例の中身は複数のイベントによって展開されており,動的な知識表現に対する矛盾とその論理的な推論を法的推論システムに取り込まなければならない。イベントは一回性・一時性を持った動作あるいはアクションであり,静的なプロパティと対比される概念である。本研究では,法的推論で現れる語彙や記述を例に用い,イベントの量化,ソート階層およびイベント間の合成と排他性を導入した知識表現とその論理型言語(イベント論理と呼ぶ)を実現した。この言語は,イベントを定数,ソート,述語および変数として見なし,イベント言明のための知識表現と推論を可能にする。さらに,法的推論システムを実現する推論メカニズムの基盤を与えるために,イベント論理に対するソート付きのタブロー計算を設計して,その反駁推論による質問応答メカニズムを設計した。
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