セルオートマトンを用いた完全可逆記述法によるディジタル音信号の非線形動力学特性
Project/Area Number |
17700231
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Sensitivity informatics/Soft computing
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
黒岩 丈介 福井大学, 工学研究科, 助教授 (10282104)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | 完全可逆圧縮記述 / セルオートマトン / 信号の符号化・復号化 / ルールダイナミックス / ルールの動的特性 |
Research Abstract |
我々はこれまでに,1次元2状態3近傍セルオートマトンのルール系列を用いて,ディジタル信号(発話データや音楽データ等)を完全可逆・圧縮記述できることを示した.本研究では,本手法で得られたルール系列が生み出すアトラクター構造の特徴を明らかにすることが,研究の目的である.特に,本年度は,完全可逆記述を与えるルール系列の動的特長をWolframの分類に従い明らかにすることを主な研究の目的として実施した.具体的には,記述を与えるルール系列が記述データの動的特性を反映し得るのかを明らかにするために,計算機シミュレーション実験を実施した.シミュレーション実験での記述対象データとして,(1)ロジスティック写像から生成される周期データ及びカオスデータを生成し,それに16bits量子化を施しディジタル化したもの,及び(2)16素子から成るCML (Coupled Map Lattice)モデルより生成される周期データ,部分同期データ及びカオスデータ,とした.得られた結果は,以下の通りである. (1)いずれの記述対象データの場合にも,動的特性が複雑になると(周期→部分同期→カオス),データの完全可逆記述を与えるルール系列から生成されるビットパターンも複雑になる傾向がある. (2)更には,生成されるビットパターンの周期が長くなる傾向がある. 以上の結果より,Wolframの意味で,記述を与えるルール系列が記述データの動的特性を反し得ることが明らかとなった.
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)