唾液中の生体分泌物質によるVDT作業ストレスの定量的評価法の研究
Project/Area Number |
17700238
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Sensitivity informatics/Soft computing
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
野村 収作 島根大学, 総合理工学部, 助手 (80362911)
|
Project Period (FY) |
2005 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 感性情報学 / 認知科学 / 実験系心理学 / 情報工学 / 自己組織化 |
Research Abstract |
本研究はパソコン端末を用いたVDT作業によりもたらされる心身ストレスを唾液中の生体内分泌物質の変動により客観的に評価し、またその変動データをもとに数理モデルを構成しストレス予測・制御に応用することにあった。本研究において平成18年度に実施された具体的な研究内容として以下の点に要約される。 ・VDT作業時の唾液中生体内分泌物質の解析 唾液中に含まれる数々の生体内分泌物質の内、平成17年度に実施した免疫グロブリンの他に、アミラーゼ、クロモグラニンの調査を行った。その結果、アミラーゼは自律神経系指標に非常に鋭敏に、また非連続的に変化すること、クロモグラニンはIgAとともにストレスに対する蛋白分泌経路を共有すること、等が示された。 ・VDT作業時の生体ストレス反応予測モデルの構築 VDT作業時に採取した上記の生体指標の変動に基づき生体ストレス反応モデルを構築した。同モデルは指数関数的なフィードバックを含む非線形力学モデルを元に構成したものであるが、1)生体の恒常性、2)ストレス反応の冗長性、3)生体内分泌物質の指数関数的変動、を表現する上で最適なモデルである。同モデルは実際に実験時に採取された生体内分泌物質の変動を良く再現した。 上記2点の研究により、生体内分泌物質の心的ストレス指標としての有効性が示され、また心的ストレスによって引き起こされる生体内のストレス反応の基礎的モデルが示された。この2つの行動実験・計算機実験結果は、未だ詳しく解明されていない、ストレスに誘引される生体内分泌反応の詳しいメカニズムを研究する上で指標的研究となり得ると思われる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(22 results)